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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

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2.過剰な免疫能力

2.過剰な免疫能力

このように本来ならば人体を守るべき免疫機能が、逆に人体に害を与えているアレルギー反応。それには何か、特別な意味でもあるのだろうか。

人類は自己の存在と種族の保存のために、多大な労力を費やして来た。長い間、この目的を果たすのに最大の敵は感染症であった。

ことに食物が豊富でなく人類が飢えに直面していた時代には、人体内の防御力つまり免疫機構も十分な力を発揮することができず、多くの人間が感染症で亡くなった。

それに対し、近年の日本で乳幼児死亡率が激減したのは、衛生状況の改善によって感染源となる病原菌が減少し、栄養の改善(図1)によって人体の免疫能力が高まったため、と推測されている。

つまり人間の体は、防御能力が強くなったと表現できるのである。

皮肉なことに免疫能力は、力を増しながらも病原菌の減少によって敵を見失い、力を持て余している。そんな状態の人体へ、ダニやスギ花粉など無害な異物の侵入が生じた場合、これらの異物は体に悪影響を与えたりはしないにも関わらず、それに対応する人体は少し過剰なまでの防衛能力を備えてしまった。

例えば、われわれ人間が物理的危害を加えられそうになったとき、手に何も持っていなかったら、襲って来た相手をかなり強く突き放しても、相手を傷つける心配は無い。

しかしもしもわれわれが、たまたま武器を手にしていたら、あるいは知らずに強靭な体力を身に付けていたとしたならば、加害者を無傷なまま押し戻すつもりでいても、実際は加害者に損傷を与えてしまうだろう。

これを人間の場合には過剰防衛と称し、逮捕されてしまいかねない事態となる。

つまり正当な自己防衛であっても、過剰であれば逮捕されたりして、結果的に自分自身に害を与えてしまうこともある。

同様に人体の免疫反応も、さほど強くない時点では異物に対して過剰に反応することも無く、人体そのものに害を与えることも無い。

けれども免疫能力が力を持て余しているならば、人体は異物に対して過敏に反応し、あげくは自身にさえ害を与えることとなろう。

アレルギーとは、高まった免疫能力が自分の身を守ろうと異物に過剰反応する余り、本来ならば保護されるべき自身に害を与えている病態と、比喩的に理解することができる。

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