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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

いびき9

いびきがあんまりひどいと、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と言って、眠っている最中に息の止まってしまうことがあります。

すごいいびきをかいていたのに突然息をしなくなるのですから、傍らに寝ている人は本当にびっくりして、怖くなってしまうくらいです。

知らぬは当人ばかり、ですけど。

その多くはいびきの合間に、無呼吸が一分くらいあって、また急に雷のようないびきが再会するものですが、一晩にそんな無呼吸を何十回かくり返すこともあります。

このため睡眠が非常に浅くて、昼間の傾眠傾向(眠くて堪らないこと)が強くなり、車の運転をしているといつのまにか居眠りをしたりして、大事故に繋がることも良くあるのです。

それだけではなく、ひどい人になると寝入るととたんに呼吸が止まってしまい、窒息死してしまうことも絶無ではありません。

それをしゃれた表現法で「オンディーヌの呪い」と言うのですが、呪われたら大変です。

これは肥満した欧米人に多く、アメリカなどではほとんど社会問題化しているのですけれど、幸い日本人には、まだ少ない病態です。

しかしすごく肥満した人では、日本人といえどもこの呪いを逃れることはできません。

ことにお相撲さんでこうなる人が時にいて、引退した大乃国関も、その一人だったと聞きます。こうしたひどいSASの人には、図1に示したC-PAPという、持続陽圧呼吸装置が用いられます。それは図2のような機械で、連続して弱い気圧をかけ続け、呼吸を人工的に調節するものです。

重症のSASには、とても役立ちます。

その原理ですが、仰向け寝の姿勢になると当初は図3のように鼻からのど、そして気管にかけて、空気が通ります。ところがいびきやSASの人では図4のように舌根部が沈下してきます。

すると空気が通る際に摩擦音がしていびきになったり、それがひどい場合にはSASになる訳です。

C-PAPでは、鼻にマスクを付けて陽圧をかけてやりますので、図5のように舌根部が空気の圧力で浮き上がり、気道が広がります。こうしていびきやSASを、人工的に管理するのです。

三好耳鼻咽喉科クリニック 院長 三好 彰

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