滲出性中耳炎と水泳
近年、子どもたちの間にスイミングが流行っています。このため鼓膜に傷があったり、滲出性中耳炎治療の一環として鼓膜にチューブが入っていたりする子どもには、水泳を勧めて良いかどうか困ってしまうことがあります。
耳鼻科医がこの点をどう考えているのか、私たちは全国各地の耳鼻科医にアンケート調査をしたことがあります。すると興味深いことに、全238回答中水泳を全面禁止としたのは約3割の78回答のみでした。耳鼻科医のほとんどは、条件付きで水泳を可としたのです。そしてその条件としては、耳栓の使用や耳栓とスイミング・キャップの併用を挙げる返答が、約7割と多数でした。水泳で中耳に水が入る場合、恐らく耳の穴(外耳道)から鼓膜に留置してあるチューブを通じて入り込むのではなく、のどから換気の改善した耳管を介して中耳腔に流れ込むものと想像されます。従って密閉可能な耳栓を使用すれば、前記の中耳腔換気が人工的に悪化しますので、水の中耳腔流入が阻止できるのではないかと考えられます。
密閉可能な耳栓、それは理想を言えば一人ひとり耳型を採ってオーダーメイドで作成するもので、これは専門医に依頼すれば手配してもらえます。ただ、コストがかさむのは事実です。その意味でそれが無理なときには、イヤー・パティと呼ばれるシリコーン製耳栓がお勧めです。それを装着して、その上からスイミング・キャップをしっかり被ってもらえれば、耳栓のずれることは無く水の中耳腔流入は予防できます。
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