病名 急性中耳炎と髄膜炎1

急性中耳炎と髄膜炎

○ ○ ○ 殿

経過
 54歳の男性で、私のもとを受診する1ヶ月前に他の耳鼻科医で右側急性中耳炎のために鼓膜切開術を受けています。引き続きその耳鼻科医で治療は受けていますけれど、右側の頭痛がひどくて夜も眠れないほどのなりました。私が診たときには鼓膜は正常でしたがその可動性が低下しており、滲出性中耳炎と三叉神経痛を合併した状況と判断されました。そこで神経痛の処方を行いましたが、服薬時以外はやはり強い頭痛が治まりません。他医で撮影したCTは異常無しとのことでしたが、念のため私は脳神経外科を紹介しました。
 その数日後です。当地の市立病院の医師から電話が入り、この男性が夜間昏睡状態に陥り市立病院に入院中であることを知らされたのは。診断名は、髄膜炎。急性中耳炎から頭蓋内に細菌が波及し、まさかとは思いつつもひそかに懸念していた事態が発生していたのです。
 この経験以来私は、急性中耳炎では髄膜炎などの頭蓋内合併症の危険性を決して無視してはならないと改めて肝に命じました。