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鼻づまり

大人の鼻づまり

中学生からそれ以上の年齢で、いつもいつも片方の鼻のみがつまっているようなら、鼻中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)を疑います。これは、鼻の真ん中の骨が成長に伴い左右どちらかに曲がり、結果的に一方の鼻づまりが持続するようになったものです。けっして病気というわけではなく、日本人のほとんどは少しこの骨が曲がっている、と言われます。ただ、それに加えてアレルギー性鼻炎その他の鼻疾患が併存すると、鼻づまりがかなりひどくなります。あまりに鼻づまりがつらい場合や、彎曲がアレルギー性鼻炎等の治療に差し支える場合には、曲がった骨をまっすぐにする手術が考慮されます。

子どものときに蓄膿症があり、いつも二本棒を垂らしていた記憶のある人。そんな人が大きくなってから、常に鼻づまりを覚えるようでしたら、鼻茸(はなたけ)つまり鼻のポリープの可能性があります。鼻茸は、副鼻腔炎の治療が十分でなかったために鼻粘膜の腫れがひどくなり、ポリープ状にふくらんで極端な鼻づまりを起こすものです。後述するような理由から、ポリープが存在して鼻づまりがあると、副鼻腔炎は一層治りにくくなります。もちろん二本棒のことをご本人が忘れるはずもなく、うすうす鼻づまりの原因について、自分で気付いているはずです。症状がかなり重くなるようでしたら、一度は耳鼻科医に診させてください。ずいぶん楽になると思います。

以前副鼻腔炎の手術を受けたことのある人が、術後10年くらいたってから、再び鼻づまりを起こすこともあります。鼻の脇、ほっぺたのところが腫れぼったく、痛みがあります。腫れた部分を押してみると、痛みがますます強くなります。これは術後性上顎嚢胞(のうほう)と呼ばれ、前回の手術の後に膿が溜まったものです。痛みがあまりに激しく薬で抑え切れないときには、切開して膿を出してやる必要もあります。昔蓄膿症の手術を受けたことのある人でこんな症状があったら、こじらせないうちに耳鼻科医へどうぞ。

高血圧の治療で降圧剤を服用していると、鼻のつまることがあります。つまり降圧剤の種類によっては、血圧を下げるために体のすみずみの血管が拡張するよう、作用します。血圧は心臓の血液拍出量と、体のすみずみの血管の抵抗によって決まります。体の血管の抵抗が大きければ血圧は上がり、抵抗が少なければ血圧は下がります。ですから体中の血管を拡張してやれば抵抗は少なく、血圧は下がるのです。そんな働きを持つ降圧剤もありますので、そういった薬剤を服用中には体の血管が開いてしまいます。すると鼻の血管まで広がってしまうので、結果的に鼻づまりになってしまう。そう考えられます。

この場合、自分では降圧剤の影響による鼻づまりかどうか、厳密には良く判りません。一応耳鼻科医で鼻の病気の存在しないことを確かめ、それから高血圧の治療をお願いしている主治医に、その旨申し出てください。

中年以降、成人病年齢の人で鼻がつまるようになって来たら、ことに鼻血や歯ぐきの腫れ、涙目などの症状が出現したなら、早めに鼻の腫瘍の検査を受けてください。鼻づまりに限らないのですが、成人病年齢では悪性腫瘍なども頭の片隅に入れて、用心を怠らないことです。

鼻づまりに猛烈なくしゃみと鼻みずを伴ったら、それは現代病の最前線・アレルギー性鼻炎です。流行の先端という訳ですが、そんなのちっともうれしくありません。

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