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アレルギー性鼻炎

小児鼻出血とアレルギー(検査処置1-28止血処置

アレルギー性鼻炎が存在しても、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりの典型的な鼻症状ではなく、鼻血の目立つことがあります。特にこの傾向は、小さな子どもに強いようです。子どもはアレルギー性鼻炎の症状があっても、それをうまく親に伝えることができませんので。親も二本棒(青っぱな)ならともかく、鼻風邪みたいな鼻症状がアレルギーとは気付きにくいものです。結果的に鼻血が出て大慌て、ということになります。

現実に、私たちの疫学調査でも小さな子どものアレルギーには、鼻血をともなう傾向が明らかでした。白老町の小学校1年生の児童775名では、鼻血の出易い子ども234名のアレルギーの頻度が38.0%だったのに対して、鼻血の見られない子ども545名の頻度は23.1%でした。

子どものアレルギー性鼻炎で鼻血を出し易くなるのには、いくつかの理由があります。最大の理由は、アレルギー性鼻炎では鼻が痒くなり子どもは無意識に鼻の入り口を掻きむしる、という事実です。鼻の血管は鼻の入り口部に集まっており、キーセルバッハ部位と呼ばれます。そして子どもが引っ掻くのは、まさにその部位です。鼻血が出て当たり前、という気さえします。第二の理由は、アレルギーのとき出現するヒスタミンという物質が出血傾向(血が出易くなる状態)を助長する、ということです。それに感染が加わっていると、つまり蓄膿があったりすると、もっと出血し易くなります。

子どもが鼻血を頻繁に出すようでしたら、アレルギーが無いかどうか一度は疑うべきでしょう。幸いアレルギー性鼻炎の子どもでは、目が痒かったり顔の皮膚自体も痒くなるので、手でいつも顔を擦っていることが多いものです。これを、英語でアラージック・サリュート(アレルギーのあいさつ)と、呼ぶことがあります。またなんとなく顔をしかめるくせがあったり、家族内になんらかのアレルギー疾患をもった人のいることもあります。良く気を付けて観察すれば、容易に想像がつきます。

なお子どもの鼻出血の場合、応急処置として子どもを仰向けに寝かせるのは止めてください。血液が胃に流れ落ちて、気持ちが悪くなります。そのあげく、胃液が混じってどす黒くなった血液を吐くことにもなります。むしろ子どもをいすに掛けさせ。うつむきかげんの状態で鼻の入り口すぐの軟らかい部分を指で押さえる。それが良いと思います。子どもの鼻血はキーセルバッハ部位からのものが多いので、そこを圧迫する訳です。気分を落ち着かせる意味で、鼻根部を冷やすのも一つの方法です。鼻血のときに応急処置として、首のねっこを叩く人も居ますが、あれは意味が良く判りません。ビールの栓を抜くときにその王冠を叩くと泡が出ない、その儀式と同じみたいで余り効果は期待できそうにない、そんな気もしますが。

ともあれキーセルバッハ部位の圧迫により、子どもの鼻血は5分くらいで治まるようです。

なお、ごく稀ではありますが子どもの鼻血の中に、本当に白血病などの血液疾患が紛れ込んでいることがあります。やはり鼻血を繰り返す子どもは、念のために耳鼻科医に診せておく心懸けが必要です。

それに対して大人でも、子どもほど頻度は多くありませんが、鼻出血にアレルギーの関与していることがあります。これはヒスタミンの作用によるものと思われ、その対応は子どもの場合と同じです。

成人男子で、女性の美しい写真(服を着ていないことがなぜか多いようです)を見ると鼻血を出す人がいるそうですが、医学的な解明はなされていません。もしかすると・・・ 女性アレルギーなのでしょうか?

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