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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

 

小児診療の工夫

              三好耳鼻咽喉科クリニック 事務課 佐藤広美

一般的に「病院は痛いことをされる怖い所」だと多くの小児は思っているようです。それが耳の中に耳鏡を入れられたり、鼻の中を見られたりという、小児の嫌がる処置がある耳鼻科ではなおさらです。その不安を和らげながら、泣かさないように治療を行う工夫が大切です。小児は一人が泣き出すとその場にいる全員にそれが波及し、診療の流れが中断してしまうからです。

当院では、少しでも小児の恐怖感を和らげる目的で、待合室、診察室をパステルカラーに、壁・本棚も明るい色で統一しています。待合室には、寝転がることのできるコーナーを設け、そこに自由に遊べるぬいぐるみや多数の本を用意しています。待合室の壁には風船を飾り、診察が終わった小児はその風船を手にして帰ります。

診察室の入口には大きなスヌーピーを置き、待合室から小児が怖がる検査・処置をする診察室へ入ったという思いを抱かせないよう、診察室も待合室と同様に楽しい所であると思われるように工夫しています。

診察はまずしゃがんだ医師が小児にポップキャンディを手渡し、小児と言葉を交すことから始まります。僅かな時間ではありますが、小児の恐怖心を取り除くのに有効です。言葉のわかる幼児以上には、小児の目を見ながら本人にど こが痛いのか、どんな症状なのか、医師が額帯鏡をせずに向き合って話を聞きます。小児が最も嫌がる処置、切開をする場合には、アニメキャラクターを用い、小児にもわかりやすく説明していきます。

看護婦は白衣の上からスヌーピーのエプロンをするなど、小児に親しみを持ってもらえるようなスタイルにしています。検査時の言葉がけはとても重要です。大人では何も感じないような些細なことでも、小児は敏感に感じ取り、恐 怖を覚えます。

聴力検査においては、一人で個室に入ることにより孤独感からか泣き出してしまう小児もいます。それに集中力も大人ほどは続きません。ですから、短時間で行う必要があります。検査・処置後には、それがどんな簡単なものであろうと、出来たことを誉めてあげます。そのことで、次の検査・処置をスムーズに行うことが出来ます。

不思議なことに、小児は泣き出すのも連鎖的ですが、逆に一人の小児が検査・処置を上手に出来ると、他の小児も頑張ってそれを行おうとします。小児一人一人から恐怖感を除くことで診察はスムーズに進むようになります。それはもちろん、小児自身のためでもありますが、小児以外の受診者への配慮もあってのことです。

小児が病院へ行きたくないため、痛みを限界まで我慢し、親にもそれを訴えないという話を聞くことがあります。当院では病状の悪化を防ぎ早期治療を行うためにも、このような取り組みで病院嫌いの小児たちを減らしたいと考えています。

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