3443通信 オンライン  
みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

Q:耳の中の水が抜けず薬を続けるのが不安になっています。

3歳になる男の子の母です。昨年の9月、その息子が突然「耳が痛い」と言いだし、救急車で大学病院に連れていきました。

結果は中耳炎。以来この4ヵ月間、鼻を通すオレンジ色の飲み薬と、3週間に一度、4日分の抗生物質の粉薬を飲んできました。しかしなかなか耳の中の水が抜けず、このまま薬を続けるのが不安になっています。先生に相談したところ、@鼓膜を破り水を吸いだす方法 A全身麻酔をかけ、鼓膜にパイプを通す方法の二つがあると言われました。

@の場合、何度も鼓膜を破るのは大きな負担になるということで、Aをすすめられました。でも麻酔ときいただけで怖くなって?。 

(女性/29歳)

A:急性中耳炎と滲出性中耳炎 二種類の中耳炎について(後編)

前回は急性中耳炎についてお話しました。今回は、滲出性中耳炎についてご説明します。

急性中耳炎の後などに、鼓膜の内側の中耳腔に、水のような炎症性の液体が溜まってしまうことがあり、これを滲出性中耳炎と呼びます。

この場合は、ちょうど新幹線に乗ってトンネルに入った瞬間のように、耳がふさがったような、一枚何かをかぶった上から音を聴いているような不快な感じが症状としてあらわれてきます。

聞こえも悪くなりますから、子どもさんでは放置すると学校の成績も下がる、ということも起きてきます。

滲出性中耳炎で鼓膜の内側に貯留した液体は、耳管が開いて中耳腔の換気がなされれば、排泄されてなくなります。

けれども、のどや鼻に炎症があって耳管が腫れていたりすると、換気機能はうまくはたらいてくれないものなのです。

鼻処置や、鼻の飲み薬を使用するのは、こうした理由からなのです。

お話では、かかりつけの先生はお子さんの3歳という年齢から、必ずしも十分な処置を施すことができないということを懸念した上で、貯留液の排泄もしくは換気チューブ(パイプ)の鼓膜挿入をすすめられたものと想像できます。

お子さんも治療に慣れて、いろいろな処置に泣かずに協力してくれるようになると、滲出性中耳炎はただちに切開などせずとも、軽快してくるものです。

暖かくなれば、炎症はこじらせにくくなります。いま少し根気よく、治療を受けてみてはいかがでしょう。 

(三好耳鼻咽喉科クリニック院長 三好 彰)
「ホスピタウン5月号掲載」

 
関連リンク: 用語集 滲出性中耳炎
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