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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

Q:

出産して5ヶ月になりますが、のどの不快感が継続しています。これはつわりの後から始まったのですが、のどがいつもヘンで唾を呑み込んでも痰が絡んでいるようで、すっきりしません。しかも寝ていてのどが布団に触れただけでも、首を絞められているような感覚を覚えます。食事に差し障りは無いのですが、食後もすっきりしません。出産してから少しは改善したのですが、痰の絡んだ感じは依然同じです。加えて不快な感じを無くしようと痰を呑み込むのですが、空気を呑み込んでしまうのか数分後ガスが出て来て不愉快です。  

(女性)

A:

のどに何かある。痛い訳じゃないし、食事も何とも無い。だけどつばを呑み込んでやるとヘンだし、いつも気になって仕方が無い。それなのに耳鼻科医に相談すると、のどの中を診察して何も無いと宣告されてしまう。そのような状態を、「咽喉頭異常感症」と呼んでいます。この病態の原因としてさまざまの病気が考えられていますが、近年心因性や精神病性の要素の関与していることが判って来ました。ことにわれわれの調査した結果では、「仮面うつ病」などとして知られるデプレッションが非常に大きく関わっています。

ご相談の内容からだけでは情報量が乏しくて、ただちにデプレッションと断言することはできませんが、もしも以下に述べるような症状をのどの違和感以外に伴っていたとしたら、その疑いはとても濃いと思います。

  1. のどの違和感だけでなく、体のあちこちに不定愁訴(なんとも説明の付かない不快感)を伴う。例えば、熱っぽい・のぼせ気味・皮膚がさわさわする・ボーッとする、など。
  2. 精神的に晴れ晴れしない。いつもうっとうしいような気がして、さっぱりしない。気が沈み勝ちで、やる気が出ない。こうなる前は何でもきちんと片付いていないと気の済まない性格だったのに、今はおっくうで手が付けられない。
  3. 睡眠が浅い。それも寝付けないばかりでなく、朝早く目が冴えてしまって眠れない。そんな時には、気分的にも落ち込んでしまう。

お話を伺った限りでは、妊娠・出産をきっかけに軽いデプレッションに陥っ
ているような感があります。呑気症(空気をやたらに呑み込むくせがあり、そのためにげっぷなどガスがでる)の傾向もありそうですし。

ただ、だからと言って何かのどに病気のできている可能性はまったく否定できません。のどのなんらかの病気とデプレッションの併存ということも、十分考えられますし。

ですから今後の方針としては、まず耳鼻咽喉科でのどに病変が存在しないことを、確実に診断してもらう、ついで心療内科を受診して心理的側面についてチエックしてもらう。そのいづれも異常が無ければ、一時的なものと考えて様子を見ても良いでしょう。

(三好耳鼻咽喉科クリニック院長 三好 彰)

 
関連リンク: 用語集 咽喉頭異常感症
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