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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

読売新聞 2001年5月13日 日曜版掲載

「いびき」病気のもと、悩む若い女性増加

地響きのようなモーレツないびきは、太った中高年と相場が決まっていた。

「ところが最近、若い女性に増えているんです」と言うのは、いびき外来を開く三好耳鼻咽喉科クリニック(仙台市)院長の三好彰さん。

「恥ずかしくて友だちと泊まりがけの旅行に行けない」-と、人に言えない悩みを抱える20歳代の女性が少なくないそうだ。

理由はあごの形。硬い食べ物をよくかむ習慣が少なくなって、スマートなあごの女性が目立つ。

こんな下あごが小さく、後退気味の人は、あおむけに寝ると、行き場を失った舌根部がのどの奥に落ち込むことで、いびきの原因になりやすいのだ。

いびきはのどを通過する空気が粘膜をこする摩擦音。肥満体の人はのどの内側にも脂肪が付いて空気の通りが悪くなる。蓄のう症、首が太く短い人、年を取ってのどの筋肉が緩んでも同じような状態になる。

疲れている時や、お酒を飲んだ時など一時的ないびきは、よくある。

だが、いつも大いびきをかくのは心配だ。寝ている間、酸欠状態になって体に負担がかかり、慢性的な寝不足や、高血圧、心不全を引き起こしかねない。

呼吸が10秒以上止まる「睡眠時無呼吸症候群」が最たる状態。重症の場合は軟口蓋(口の天井)や口蓋垂(のどちんこ)の部分の切除手術やレーザー治療をしなくてはならない。

「でも、あおむけ寝から横向き寝に替えるだけでも、改善する場合が多い」と、いびきカウンセリングをしている池松武之亮いびき研究所(千葉県野田市)所長の池松亮子(あきこ)さんは話す。

口内の粘膜部分が垂れ下がって、のどをふさぐあおむけ寝より、横向き寝の方がいびきが軽減される。

寝方を直しにくい場合は、横向き用のまくらや、抱きまくらが効果的とか。

また、歯のかみ合わせが悪い時や、あごが小さい人は、歯科でマウスピースを作って睡眠時に装着する方法もある。

高いびきは、人に迷惑なだけでない。病気のもとにもなりかねない。

( 医療情報部:前野 一雄 )

 
関連リンク: 用語集 いびき
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