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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

【新みやぎ人】 5/20読売新聞掲載

 いびきコミックを出版した医師の 三好 彰 さん

ゴォー、ゴォー、グー、グー、ガー。

「うるさいなあ、まあ元気な証拠か」と軽く考えがちな、いびきだが、実は立派な病気。いびきに伴う睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、時として死に至る。さらに、睡眠障害で昼間に居眠りしがちな人が車や飛行機を運転すれば、その危険は本人だけでなく、周囲を巻き込むことになる。

「タンカーの座礁事故など、睡眠障害が原因と思われる事故はたくさんあります。いびきは患者個人にとってだけでなく、社会全体にとっても重大な問題になるのです」

三好さんがいびき研究に本格的に取り組むようになったのは、1988年に亡父・佑氏の友人で“いびき研究の祖父”と呼ばれた池松武之亮氏と(1912-90年)の手術を見学してから。

「現代人はあごが小さく、肥満も増えている。今後、いびきが増え、深刻な問題になる」と考え門を叩いた。
今回の本は5冊目。うち4冊が漫画。カラオケポリープ、中耳炎、花粉症など、耳鼻いんこう科の病気を取り上げてきた。「もともと頭の中が漫画的ですから」とおどけて見せるが、その著作には、患者に優しく分りやすく、という思いが込められているようだ。

三代続く“医者一家”の長男。弟も叔父も同市内で耳鼻いんこう科診療所を営む。

「患者に接する際に心がけていることは」と聞くと、「子どもを泣かさないことですね」ときっぱり。昨年2月に移転新築した診療所は、いたるところにテレビが備え付けられ、人気アニメが子どもたちを楽しませている。良い子にしていたご褒美に、風船やあめも用意されている。

中国・南京医科大学教授の肩書も持つ。中国からの留学生を受け入れているほか、自らも中国へ行き、アレルギー、いびきなどの疫学調査にも取り組む。

「中国の大学生を対象に、調査を行ったところ、いびき患者はほとんどいなかった。肥満もほとんどいない。今後、中国が経済的に発展して、肥満が増えれば、いびき患者も増える。その過程を研究すれば、新たな発見があるかもしれない」。“いびき博士”はそう言って目を輝かせた。

 (記者・深山真治)

 
関連リンク: 用語集 いびき
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