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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集


小学校時代ずっと青っぱなの状態が続いていたのですが

Q:年齢や栄養状態も関係していると聞きましたが・・・

小学校時代、季節に関係なく、ずっと青っぱなの状態が続いていました。

症状が出たときには、ときどき耳鼻咽喉科に通っていたのです。先生からはとくに何の説明もなく、処方して帰宅するということが続いていたのです。ところが、中学生になったとたんにピタッと止まってくれたのです。

そういえば青っぱなをたらしているのは子どもだけで大人には見られない、というイメージがあります。年齢が関係してくるのでしょうか。

また、栄養状態も関係しているときいたことがあります。現在ではあまり見られないですよね。そこのあたりの知識も授けていただけるとうれしいです。 

(40歳/男性)

A:いわゆる蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎でしょう 。

わたし自身が子どものころには、世の中には鼻たれ小僧さんがいっぱいいました。青っぱなを見事にたらし、いつもすすり上げているだけでなく、袖でこすり取ろうとするものですから、そこがテカテカに光ったりして。

昔は子どもでも、黒い学生服を着ていたものですから、袖がとくに光りやすかった気がします。そういえば、最近は見なくなりましたが、子どもが昼寝をしていると必ず鼻提灯を膨らませるという光景が、誇張ではなく、日本中至るところで見られました。これはいわゆる蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎で、鼻の脇にある骨の空洞に膿が貯流し、鼻の外まではみ出したものです。あの懐かしい青っぱなは、まさにこのことをさします。

これは何も蓄膿症に限らず、当時は明らかに感染症が多く、乳児死亡率もけっして低いものではなかったのです。このような感染症は現在では激減し、代わりに花粉症などのアレルギー疾患がものすごく増えてきました。これは衛生環境が劇的に改善し、感染する機会が極端に減ったことと、1970年前後から日本人の動物性蛋白質と動物性脂肪の摂取量が多くなり、免疫能力が高まったためと考えられています。

その背景としては、免疫細胞に、感染症を担当するTh1と呼ばれるタイプと、アレルギーに関与するTh2が存在し、Th1の勢いが強い感染状態ではTh2が抑えられ、逆にTh2の強いアレルギー状態ではTh1の勢いが弱い−そんな状況にあることが動物実験で証明されています。人間ではその原理が、蓄膿症の減少と花粉症の増加として表れているものと思われます。

(月刊ホスピタウン8月号掲載)

関連リンク: 用語集 慢性副鼻腔炎

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