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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集


花粉症の早めの対策は?

35歳の女性。5年前から花粉症になり、花粉飛散時期になると、市販薬をのんだり、目薬、マスクでなんとかやりすごしています。今年こそ早めの対策を心がけたく、アドバイスをお願いします。

(茨城県 H)

予防的に治療したい場合は、あらかじめ耳鼻科専門医に受診を

花粉症とは、からだの防御反応が花粉に対して過剰気味になっている状態

スギやカモガヤなど風媒花の花粉が、人間の目や粘膜に接触し、涙・くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの過敏症状をひきおこす病気です。こうした目や鼻の症状は、異物が体内に入ってこないようにする人体の防御作用が、少し過剰防衛気味で、むしろからだに負担になっている状況と表現できます。年齢的には、小学校高学年から30歳代に発生しやすく、20歳前は男性に多いのですが、それ以降は女性に発症することが多いようです。

MRIでの画像
治療前
花粉症による鼻粘膜の腫れがひどく副鼻腔に膿が貯留
高周波治療後
鼻粘膜の腫れが治まり、副鼻腔の膿汁が排せつされている

一般的に花粉症発作をらくにしようとするのなら、市販薬は十分に役立ちます。一時的な効果であれば、花粉症の時期にものすごく込み合っている医療機関に通うことの不可能な人にとっては、かなりの福音といえます。ただし、抗アレルギー作用のある製剤を選択するのが賢明でしょう。

根本的に対処するには、受診してきちんと検査を受けることが肝心

自分では花粉症だと信じ込んでいても、何の花粉が原因なのか調べておいたほうがよい場合も少なくありません。さらに、ダニやほこりにアレルギーのある人もいて、暮らし方の工夫をするのに役に立つ場合もあります。根本的に対処するには、医療機関で精査する、その心がけは忘れないようにお願いしたいと思います。

受診の目安としては、つぎのような場合があげられます。

  1. 予防的に治療したい場合
    シーズン前からの治療はきちんと原因を調べて医療機関で受けてください。
  2. 根本的に治療したい場合
    免疫療法もありますが、基本的には花粉症は鼻の病気です。後述するように、鼻粘膜に対する治療でかなりらくになります。
  3. 花粉症の本当の原因が知りたい場合
    スギ花粉症だと思っていたら、ダニアレルギーだったりすることも少なくはありません。鼻粘膜が過敏になっているので、ほかの刺激でも発作はおこるのです。
  4. 家族全員が花粉症になってしまった場合
    生活環境について、一緒に考える必要がありそうです。
  5. 鼻づまりが1年中治らない場合
    くしゃみ・鼻みずは市販薬でもおさまるのですが、慢性的な鼻づまりは耳鼻科で鼻粘膜に対する治療を受ける以外の方法では治らないのです。
  6. 鼻みずが真っ青になってきた場合
    鼻づまりから副鼻腔炎になってしまった可能性が限りなく高いのです。
    一般的な検査・診断法には、皮膚に花粉エキスなどのアレルゲン(アレルギー原因物質)を付着させ、赤く腫れるかどうか調べる方法や、血液検査がおもに用いられます。

レーザー治療や内服薬など、シーズン前から開始すると症状が軽くなる治療も

忘れられがちなのですが、重要なのは花粉症は鼻の病気だという事実です。アレルギー反応自体は全身的なものですが、アレルゲンが鼻から体内に入ってこなければ花粉症の発作はおこりません。ですから、鼻粘膜の処置を耳鼻咽喉科で受けることが大切です。鼻処置により、奇妙なことに目の症状も半分は改善します。鼻粘膜の腫れが軽くなり、涙が溢れにくくなることと、目のかゆみは半分が鼻粘膜の三叉神経の反射だからです。もちろん後述するセルフケアは、受診以前に心がけるべきです。

なお、レーザーで鼻粘膜を軽く焦がしてけずり落とす治療法は、鼻粘膜からの花粉の侵入を防ぐことができます。軽い抗アレルギー剤を併用したほうが確実だとはいうものの、年に1回シーズン前に手術を受けるだけでよいのでおすすめしています。ただ、くしゃみ・鼻みずは改善しますが、鼻づまりにレーザーは無効ですので、ソムノプラスティという治療機器で鼻粘膜に対する高周波療法を加えれば万全です。これらの手術は健康保険で受けることができ、前後の検査は別として、それぞれ自己負担数千円程度です。減感作療法は、アレルギーを少しずつからだに投与し、からだに慣らそうというもので,何年間も毎週注射を受けねばならないのが負担かもしれません。

内服薬は、アレルギー反応を抑制し予防効果のある抗アレルギー剤と、発症してしまったアレルギーの症状を抑えるヒスタミン剤とが用いられます。とくに前者は、シーズン前からの連続服用でシーズン中も症状が軽くてすみますから、早めの対策には最適です。

点鼻薬は、鼻づまりのための点鼻薬である鼻粘膜収縮剤や抗アレルギー剤、ステロイド剤があります。点鼻のステロイドは内服薬と異なり、副作用も少なく、有効です。なお、ステロイドの注射で1カ月間有効という製剤もありますが、副作用が強くおすすめできません。

セルフケアとしては、@晴れた日や風の強い日の外出を避けるA花粉が鼻に達しないようマスク・メガネの装着や花粉の付着しにくい衣服を選択するB花粉の飛び交う時期は外に布団を干さない、などが考えられます。そのほか、ホームページも参考にしてください。

ホームページアドレス http://www.3443.or.jp/

(三好耳鼻咽喉科クリニック院長 三好 彰)
「すこやかファミリー」掲載

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