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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集


当院長のめまいについての記事が掲載されましたのでご紹介いたします。

日経ビジネス 2003年5月19日

診察室

めまいがしたら耳鼻科で検査を

Aさん(35歳)は最近、体がふらふらしたり、めまいが止まらないため、会社を休みがちだ。疲れがたまっているようなので、ゆっくり寝たいのだが、眠りが浅く、朝は早く目が覚めてしまう。どこが悪いのだろうか。

三好耳鼻咽喉科クリニック(仙台市泉区)院長
三好 彰

に「めまいがする」という訴えには、実際にはいくつかの異なる感覚が集約されている。それらは

  1. ぐるぐる回る感じがする、
  2. ふらふらする、
  3. 一瞬目の前が暗くなったり、立ちくらみがしたりする、
  4. つまずいたりしてまっすぐ歩けない―

のおもに4つで、それぞれに背景となる病気が存在している。

自分が回転したり、周囲の物が回ったりするように感じるめまいの場合には耳の中の前庭・三半規管という部分から小脳へ至る回路のどこかに急性の以上があると考えられる。特に、難聴や耳鳴りを伴う時には、耳に病変が存在する可能性が高い。メニエール病や前庭神経などが代表で、その他に小脳の病気でも回転性のめまいが生じる。

一方、ふらふらしたり、雲の上を歩いているような感じがしたりするめまいの場合には、メニエール病の慢性期などの場合もあるが、主に自律神経失調症や心因性・精神病の病気が考えられる。これらの場合には、不定愁訴と呼ばれる全身のとらえどころのない体調の悪さが伴う。

"うつ"によるめまいが急増

 特に最近では、うつ状態が原因で、ふらふらするめまいを訴えるケースが増加している。うつ状態とは精神的にも体力的にもエネルギーを消耗する状態の事で、何事もなくおっくうになったり、過度に体の不調が気になったりする。特に、朝早く目が覚めて寝つけない早朝覚醒もうつ病のサインの1つである。
 女性の更年期障害、フレッシュマンの五月病などで、めまいの症状が表れることもよくある。ただし、患者がめまいの症状ばかりにとらわれ、こうした不定愁訴があることを医師に訴えない場合も多く、そうした場合には診断が難航することも少なくない。

3つ目の、目の前が一瞬暗くなったり、気が遠くなったりする感じのめまいの場合は、そのほとんどが短期間の脳循環障害と考えられる。一番多いのは、いわゆる起立性低血圧だ。また高血圧の人が、血圧を下げる薬の効きで、同様のめまいを感じることもある。労した場合には内科の主治医に相談すると良いだろう。

最後に、両側内耳の機能低下や、小脳異常があるときには、まっすぐに歩けない、転びやすいなど平衡失調によってめまいを生じることがある。ただし、こうした状態が急速に起こる事はまれで、以前から基礎疾患があって治療を受けることが多い。

複数の検査で原因を確定

このように、一口でめまいといっても、原因が様々であることから、めまいを診断する場合は複数の検査を組み合わせる。基本的には内耳から小脳にかけての前庭系という部分の検査が中心だが、それらで異常が発見できない場合には他の検査も行う。

めまいの症状が気になる場合には、放置するのではなく、まずは耳鼻科などの専門医を受診して、きちんと検査を行うことが大切だ。

(談話まとめ:友吉 由起子=日系ヘルスケア21)

関連リンク: 用語集 めまい
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