3443通信 オンライン  
みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集


花粉症の早めの対応は?

 

予防的に治療したい場合は、あらかじめ耳鼻科専門医に受診を

花粉症とは、体の防御反応が花粉に対して過剰気味になっている状態

花粉症はスギ、カモガヤなどの花粉が、人間の目や粘膜に接触し、涙・くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの過敏症状をひきおこす病気です。こうした目や鼻の症状は、異物が体内に入って来ないようにする人体の防御作用が、少し過剰防衛気味で、むしろ体に負担になっていると表現できます。年齢的には、小学校高学年から30歳歳代に発生しやすく、20歳前は男性が多いのですが、それ以降は女性に発症することが多いようです。

一般的に花粉症発作を軽くしようとするのなら、市販薬は一時的な効果とはいえ十分に役立ちます。医療機関に通うのはどうも、という人にとっては、かなりの福音と言えます。ただし、抗アレルギー作用のある製剤を選択するのが賢明でしょう。
 
根本的に対処するには、受診してきちんと検査を受けることが肝心

自分では花粉症だと信じ込んでいても、何が原因なのか調べておいたほうがよい場合もあります。根本的に対処するには、医療機関で精査する、その心がけは忘れないようにお願いしたいと思います。

受診の目安としては、次のような場合があげられます。

@ 予防的に治療したい場合
シーズン前からの治療はきちんと原因を調べて医療機関で受けてください。

A 根本的に治療したい場合
免疫療法もありますが、基本的には花粉症は鼻の病気です。後述するように、鼻粘膜に対する治療でかなり楽になります。

B 花粉症の本当の原因が知りたい場合
スギ花粉症だと思っていたら、ダニアレルギーだったりすることも少なくありません。鼻粘膜が過敏になっているので、他の刺激でも発作は起こるのです。

C 家族全員が花粉症になってしまった場合
生活環境について、一緒に考える必要がありそうです。

D 鼻づまりが一年中治らない場合
くしゃみ・鼻水は市販薬でもおさまるのですが、慢性的な鼻づまりは耳鼻咽喉科で鼻粘膜に対する治療を受ける以外の方法では治りません。

E 鼻水が真っ青になってきた場合
鼻づまりから副鼻腔炎になってしまった可能性が限りなく高いといえます。一般的な検査・診断法には、皮膚に花粉エキスなどのアレルゲン(アレルギー原因物質)を付着させ、赤く腫れるかどうか調べる方法や、血液検査がおもに用いられます。

レーザー治療や内服薬など、シーズン前から開始すると症状が軽くなる治療も

忘れられがちなのですが、重要なのは花粉症は鼻の病気だという事実です。アレルギー反応自体は全身的なものですが、アレルゲンが鼻から体内の入ってこなければ花粉症の発作は起こりません。ですから、鼻粘膜の処置を耳鼻咽喉科で受けることが大切です。鼻処置により、奇妙な事に目の症状も半分は改善します。鼻粘膜の腫れが軽くなり、涙が溢れにくくなることと、目のかゆみは半分が鼻粘膜の三叉神経の反射だからです。もちろん後述するセルフケアは、受診以前に心がけるべきです。

なお、レーザーで鼻粘膜を軽く焦してけずり落とす治療法は、鼻粘膜からの花粉の侵入を防ぐことができます。軽い抗アレルギー剤を併用したほうが確実だとはいうものの、年に1回シーズン前に手術を受けるだけでよいのでおすすめしています。たが、くしゃみ・鼻水は改善しますが、鼻づまりにレーザーは無効ですので、ソムノプラスティという治療機器で鼻粘膜に対する高周波治療法を加えれば万全です。これらの手術は健康保険で受けることができます。

減感作療法は、アレルギーを少しずつ体に投与し、体に慣らそうというもので、何年間も毎週注射を受けなければならないのが負担かもしれません。

内服薬は、アレルギー反応を抑制し予防効果のある抗アレルギー剤と、発症してしまったアレルギーの症状を抑えるヒスタミン剤とが用いられます。とくに前者は、シーズン前からの連続服用でシーズン中も症状が軽くてすみますから、早めの対策には最適です。

点鼻薬は、鼻づまりのための点鼻薬である鼻粘膜収縮剤や抗アレルギー剤、ステロイド剤があります。点鼻のステロイドは内服薬と異なり、副作用も少なく、有効です。なお、ステロイドの注射で1ヶ月間有効という製剤もありますが、副作用が強くおすすめできません。

セルフケアとしては、@晴れた日や風の強い日の外出を避けるA花粉が鼻に達しないようマスク・めがねの装着や花粉の付着しにくい衣服を選択するB花粉の飛び交う時期は外に布団を干さない、などが考えられます。そのほか、ホームページも参考にしてください。

「NECけんぽ 2004年1月号」より

関連リンク: 用語集 花粉症
トップページへ 次へ もどる