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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

小国町におけるアレルギー予防の試み、特にスギ花粉症について
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アレルギーの仕事を私がしつこくやっている理由はたったひとつでして、アレルギー疾患というのは全世代に及ぶんですけれども、例えばアトピー性皮膚炎の場合、生まれてから3年追っかければ生涯の中で発症してくる人の大体8割9割の人はキャッチ出来ます。そこで皆さん、世の中で糖尿病にいい食べ物、なんとかにいい、高血圧にいいとか言っていますが、あれは嘘です。正確に言いますと、例えば糖尿病にいいといっているのは糖尿病そのものを抑えているのではなくて、血糖値が下がりますと言っているだけですね。したがって血糖値を下げる効果があるということが即糖尿病の予防になってるかどうかは分かりません。そのためにはずーっと長いこと食べてる人と食べてない人を追っかけて本当に糖尿病になった人が食べた人に少ないということを出さない限りは、糖尿病の予防だと言えない。これには何十年という時間がかかりますが、今言ったようにアレルギーというのは非常に若いときにかなりの人数が出てきますので、例えば3年4年5年追っかければほとんど9割に近いアトピー性皮膚炎の人が発症するとして答が出ちゃうわけです、予防ができるかどうかと。アトピーにやさしいとかそういう表現をしなくてもズバリ答が出てきますね。ですから私それをやってるわけです。そのためにはあるモニターの人を雇ってその人に食べてもらうという方法もいいのですが、それを長期的に見るのもたいへんだし、ある特殊な条件にさらされたときの事を考えますと本当にそのときのデータが正しいとして、じゃあ一般家庭に本当に持っていったときに大丈夫かというようなことが分かりません。したがっていちばんいいのは、現実にそれが効いたとして、コマーシャルレベルでそれが売れた、それを買って食べた人が本当にその効果があるという状況を再現してあげておくことが必要だと考えました。

そこで私はある限られた市町村の中でそういうフィールドというものを作って、そこの固定した人たちをずーっと長いこと追っかけて本当にそうなるかというのをやるほうがいいだろうと考えたわけですね。それは、いろんな被験者を募集できますし長期の追跡も出来るし日常生活の効果も見れるし、それから皆さんにボランティアになっていただけるので費用もカットすることができて、製品の値段を下げることが出来るというメリットもあると思います。そこでそういう地区を探しまして人口の入れ替わりが少ない、健康への取り組みが熱心、大気汚染やほかの発症要因が少ないと思われる地域、ある程度の新生児があってそれなりの人口がある地域、こういうような地域を探したわけですね。

全国の中でこういうような条件に合ってるということで、私どもがこういうフィールドを作らしていただくということで許可を得させていただいたのが、この熊本県に小国町というのがあります。このすぐ隣に黒川温泉というのがありますが、黒川温泉は日本ナンバーワンという温泉になりまして、残念ながら南小国町というちょっと違う地名のところにありまして、こっちには杖立温泉というのがありますが、殿様商売をしている関係か黒川温泉に負けておりまして、もっと頑張って欲しいと思いますが。で、小国町というのを宣伝するとしたらなにがいいですかね。私は大分県で生まれましてすぐこの隣、県境の近くで過ごしておりましたので非常に懐かしいのですが、数年前に日本でワールドカップサッカーがあったときに中津江村にカメルーンが来ましたけれども、それはこの川の向こう側です。大分県中津江村、ここになります。それから日本の医学研究の基礎を築いたといわれる北里柴三郎先生はこの小国町の生まれです。この小国町がやってもいいですよということで引き受けていただきました。大体人口は9千人ぐらいです。きょうはそこからわざわざ役場を代表して清高さんが来ていただいたので、清高さんどうぞ。一応皆さんに。(会場拍手)これくらいサービスしておかんとあとでね。

で、なにをしようとしたかというと、当時は国立大学でして、われわれ大学と町とそれからプロバイオティクスを提供していただける企業というのがお付き合いするというのがなかなか大変だったんですね。つまり卑近な話をすれば、三者が寄り合ってコーヒーを飲んだらだれが金払うのっていうことになって、企業が金払ったらそれは収賄罪になりますからわれわれにとっては出来ません。したがってそういう話もありますので、そういうきちっとしたことをやらなきゃいけないということで、ちゃんと研究会を作ってやるということと、それを実施する舞台として最近流行りですけれどNPO法人というのを立ち上げまして、そこでやっていただくということで町にもご協力をお願いいたしました。

そこでこの研究会にはこういうメンバーが入りまして、宮崎町長、この方すばらしい方ですけれども、それから病院長先生、それから大学の先生方、小国町の方々、それから企業の方々、こういうので委員会を作ってやってるわけですね。

これは委員会の会議の風景で、この人が議長で菅先生というひげをはやしたわけの分からん人ですけれども、このおじさんのお蔭でこの正面にいる白川太郎の尊顔が見えないという(会場笑い)非常に妨害をされておりますが、結構まじめな顔をしてみんな一生懸命討議をしております。

そこでなにをしたかというと、プロバイオティクスを使ってアレルギーの予防をする試験をしますということで委員会を立ち上げて先程言いましたようなメンバーでやる。それで企業の皆さんに、来ませんか、この指止まりませんかと言って応募を掛けた、そういうことになりますね。

そこで応募していただいたのが3社ございまして、新生児の、生まれた子どもさんを追跡する、さっき北欧でやりましたね、乳酸菌を飲んでる。それといっしょのことで、乳酸菌を飲んでやるということで、森永さんが参加していただくということになりました。それから成人に対する試みとして2つの企業が入っておりますが実質的に今ひとつスギ花粉症の予防効果の実施ということでニチニチ製薬さんという、皆さんご存知ですかねえ、ご存知ですか? あれ!?(会場笑い)実はきょうはニチニチ製薬の方も来ておりまして、嶋田先生ご起立願います。(会場拍手)
そんなに有名な企業とは私知りませんでしたが(会場爆笑)ニチニチ製薬から提供いただいて、スギ花粉症に対して成人のスギ花粉症の予防をやっているということになります。 

これは小国町でやった活動ですが、成人の対象者の合同説明会、つまりこの試験はどういう意味があってなんのためにやるかということを何回も一生懸命説明してやるということですね。この試験、もしかしたら仙台市でやることになったら皆さんもご協力願いたいんですけど、この試験の説明に対する最大の問題点は二重盲験法ということに対する皆さんの理解が得られるかどうかということです。つまりぶっちゃけて言えば、自分がもらった製品が本当にそういう製品である確率は2分の1です。よろしいですか、ですから全員がその製品をもらえるわけではありません。自分はカスを捕まえるという可能性があるわけです。それを理解していただく。わしゃいやや、製品よこせという人が多いわけでして、なんでそういう試験をやるかということをきっちり説明しておかないと、いややという人が出てきて困ってしまうというのが最大の問題ですね。これは皆さんもそうだと思います。まあ僕自身もそういうところあります。日本人はやはり経験があまりないので、そういうことに対してなかなか抵抗感がありますが、アメリカとかそういう国はもう契約社会ですので、自分が50%で例えば癌になってそれを助かるんだったらやらしてくれという、ぜんぜん考え方が違います。だからここがどのように日本国民に定着するかどうかによって、日本がこういう試験を世界に先駆けて独自の薬を開発していけるかどうかのキーのひとつなんですね。ですから何回も説明するということで、こうやって説明会開きました。このとき一生懸命にしゃべっているのがうちの大学院を卒業して今度中国に帰っていただく程君です。そこにいます、程君どうぞ。(拍手)皆さん知ってると思いますけれども三好先生の一の子分ということですね。一生懸命しゃべってくれています。僕は行かなくて楽しているというふうにもとれますが、そういうことによって住民にいろいろ説明して試験の参加者を集めたということです。


小国町での活動(1)
小国町での活動(2)
鼻アレルギーの試験ですので、この鼻を調べまして本当にアレルギーがあるかどうかというのを調べないと、アレルギーない人に、自分はアレルギーといっても実は違うんだということになってその人に試験しても結果はきれいに出ませんね。したがって専門的な人が診てアレルギーがあるかどうかを調べていただかなければなりません。そこで調べているわけですけれども、はいクイズ、これは誰でしょう。三好先生、これ誰ですか。あ、そうですか。後ろを向いてるので分からないそうですので名前を言いません。血液を採ったりいろいろ、これ先程の程君ですね、こういう検診をして調べていくという作業を地道にやったわけです。本当に町のご協力をいただいて、これは町の保健婦さんとかです。

先程言いました有名なニチニチ製薬の製品がこれでありまして、一昨年の12月に投与を開始しました。つまり2月が花粉の飛ぶピークになりますのでその2ヶ月前から食べ始めて3月までがピークで、それから5月まで食べていただいて、そのあと前後の所見を比較することによって効果があったかどうかということを見させていただくということになります。

これがこの試験の経緯でございまして、やりますかということでもうちょっと多くの人数をやりたかったんですけれども先程言った二重盲験はわしはいややということで、結局、町の方の一生懸命の広報活動のお蔭でこれくらいの人数が集まりました。そこで三好先生のご診察をいただきましたところ、自分は鼻アレルギーだと思っていたのに20名の方はどうもそうではないということでお引き取りいただいた、ということで70名の方に参加していただいた。そして投与が開始されまして35名はニチニチの製品、35名はプラセボといいまして製品の全く入っていないただの粉を食べていただくということになりまして、3ヶ月検診それから去年の7月、最終的な検診が終りまして、最後まで64名の方がずっと調べさせていただいたということになります。そのうち6名の方が途中でいろんな理由でドロップアウトしております。で、このときの最大の問題点は、これは予想してたんですけども、住民の間で食べていただきますので、極端な話隣どうしで食べているということが起こりますね。そうすると「あんたどうかいな」「いやあ効いておりますわ」「わし効いておらんでえ、これはきっと偽もんの薬や」とか言うて「わしゃ食べるのいやや」(会場笑い)と言い出す人が出てきまして、当然のことなんでありますがこれが集団でやるときの最大の問題点です。現在のところ解析をしておりますが、それでもって町の人もまあまあまあということでいろいろとなだめていただきまして、最後まできちんとやっていただいたということで、それはあまり問題になっておりません。次のスライドお願いします。

現在その結果を分析しておりますが、アレルギー日記、それから鼻の検査の結果、血液検査の結果、質問表の結果というデータを解析中でございますが、これにかかりっきりの学生が必死になってやっております。例えばこの1週間の日記のデータだけでも数値化したものがこれだけございまして、すべて何万というデータ群になりまして、それを入力するだけでも大変な作業でございまして、ほとんど解析終りつつありますが、ちょっと詐欺っぽいですがきょうは結果を割愛させていただきます。効いているということを祈っておりますが、ひとつの要因として、一昨年は皆さん覚えておいていただいたら分かると思いますけど冷夏でございまして、飛んだ花粉の量が例年の100分の1近くということで、その影響も解析をしていきますと見られるようです。従いましてこのときの結果が、今年はそのぶり返しでかなり多数の花粉が飛ぶと予想されておりまして、通年のときに得られたデータとほんとに同じことが見れるかどうかということがちょっと分からないということもございます。解析結果が出ましたらまた呼んでいただけるということを期待しまして予告しておきますが、ニチニチさんのほうでももう一回やると、そうですよね。ということでございますので、その結果が出ましたら真っ先に皆さんに教えたいと思います。

もうひとつは新生児に対する調査でございまして、これは先程言いましたように森永製薬の製品を使っております。それで、AとBでどっちに本物が入ってるか分からないようになっています。これをお母さんに渡しましてお子さんが生まれますと1週間は与えないで退院したと同時に製品を渡しまして食べ始めていただくということにしました。本当はフィンランドの例でもそうなんですけれども、生まれた直後から食べさせてるんですが、厚生省からお金をいただいている班でもかなりシビアなディスカッションになったんですけども、本当に無菌状態になって生まれた子どもにいきなりある1種類の菌だけどかっと与えて大丈夫かというディスカッションをかなりしました。その結果大丈夫だろうけども100%という保証するデータ、先行研究はないのでやめときましょうということになって少なくても最初の1週間はやめる。しかし先程お示ししましたデータのように1週間経ちますと急速に菌の数が減って安定してまいりますので、ここからぐらいならやってもいいという意見を採り入れまして、1週間経ったら食べ始めるというふうにさせていただきました。

これが先程の成人に対してのスギ花粉症と同じように、妊娠したお母さん方に対する講演会と皆さんの間での勉強会でございまして、これはまともに白川君が映っています。これは小児アレルギー学会の理事長であります南福岡病院の院長の西間先生で、熱弁を振るってなぜこの研究が必要かということをやっております。これが観客でございますが妊婦さんと思えない人がたくさんいますが(会場笑い)妊婦さん後ろのほうに映っておりまして。数は確かに少なかったですけれどもこういう形の講演会を数ヶ月に1遍地道に続けておりまして。なんとか北欧のやったデータがどうなのかということもわれわれもきちっとやりたいと、やっております。
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