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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

小国町におけるアレルギー予防の試み、特にスギ花粉症について
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現在の状況でございますが、最初は全くこういうことをやってるということが徹底しておりませんで、ほとんど知らないということだったので、清高さんを始め町の人が徹底的な広報活動をやっていただきまして、妊娠した人はほとんどの方がこの研究のことでまず話を聞いてみましょうということで登録していただきました。このときに気を付けなくてはいけないのは、ある女性の方が妊娠されたというのをわれわれが直接知ってアプローチするのは人権の問題とか情報保護法によってやってはいけないことになっていますので、われわれは間接的にそれを教えてもらう、しかも本人の承諾を得たという形をとらないといけないので、まず「参加します、聞いてもいいです」という同意をとったあと町を通じてわれわれにその情報が入ってくる、それでアプローチを開始するというふうになっています。で、妊娠した人たち28名にアプローチしましたところ、そのうち18名が説明を聞こうということになりまして、そのうち10名の方がやってもいいと。かなりの方が脱落したのはやっぱり言いたくはないですけれども、妊婦さんの原因を作った方があまりよく分かっていらっしゃらないということで「まあなあ、それもいいけども」というようなことが多いということを聞いておりまして。もう少しちゃんと広報しましてこういう研究が役に立つのだということを是非徹底してもう少し人数を集めるようにしたいと思います。これは3年計画で100人ほど集めましてデータを出すということで、去年の春にスタートしたばっかりでまだまだ結果は遠いのですが、これは日本で初めての試みでありまして、実は生まれた子どもさんにこういう試験をするというのは倫理的にどうかということでものすごい大変な苦労がございます。改めて町の方々、協力していただいた先生方に感謝申し上げますが、非常に大変です。逆にそのことで、小国町でこういうことをやっているということが非常にある意味でトピックスになっています。だからこの結果に注目されてもおりますのでしっかりやりたいと思います。

遺伝的個人差とプロバイオティクスの効果
結局なにがしたいかといいますと、これがおなかの中の消化管で、ここに先程言いましたような話をすると悪玉菌とか善玉菌がいます。そういうのにプロバイオティクスもからんでまして、そういうものが消化管の表面にあるいろいろな信号を伝える分子に結合することによって、いろいろな、ああしろこうしろというシグナルが伝わってそれが最終的な結果として免疫細胞に伝えられてアレルギーが起こるか起こらないかということが決まるわけですね。従いましてわれわれはここの信号を伝える分子というものに、きょうは全くお話しませんでしたが実はこれが皆さんの遺伝子で規定されておりましてアレルギーになるとかならないことが決まる、あるいはその薬が効く効かないということが恐らくここの遺伝子の差で説明できるだろう。従いましてここの遺伝子を各子どもさんで調べさせていただいて、プロバイオティクスを投与したときにアレルギーが起こるか起こらないか、効いたか効かないかということと今の遺伝子の情報を組み合わせて、将来的にはこの子どもはアレルギーを起こるんだけれどもこの手のプロバイオティクスを飲めば恐らく効果があるだろうという形で、一人ひとりのベィビィの違い、遺伝的な違いを視野に入れた指導がしたい、そういうことを考えています。このことによって、先程フィンランドの例でも4分の1近くの子どもさんはある1種類の乳酸菌を投与したんだけれどもぜんぜん効いてないというような状況になりますので、出来たらアレルギーになるようなお子さんが全員うまく予防できるような形にする。そのためには一人ひとりの違いがあるわけだから、一人ひとりの顔も違えば走るのも違う、能力も違うというのといっしょで、いろんなその子どもに合ったプロバイオティクスを選ぶことによってアレルギーを予防してあげるような研究が出来ないかということを考えてやってるということでございます。

最後にもう一度、このような研究をさせていただきました小国町あるいは協力していただきましたニチニチ製薬をはじめとする企業、その他関係者の先生、三好先生は勿論ですけれども感謝を申し上げて私の話を終らせていただきます。どうもご静聴ありがとうございました。

―――― 拍手 ――――

座長:どうも白川先生ありがとうございました。本来なら大変難しい内容を、大変わかりやすく面白くお話していただきました。ありがとうございました。
質疑応答

座長:せっかくの機会といいますか、白川先生のような先生に質問できる機会というのはまたとないと思いますので、どなたか1人か2人、教えていただきたいということがあれば質問をしていただきたいと思うんですけども、いかがでしょうか。

質問者:先生の話、大変興味深く聴きまして、その話も面白かったんですが、話術に惹き込まれました。私自身結構ハードな(笑い)スギ花粉症の患者でして、このプロパイオティクスの実験というのはすごく気になりました。この実験結果について、これは先生に聞くべきことではないかもしれないんですが、この実験結果についてはどこか例えばニチニチ製薬さんとか小国町さんとかのウェブサイトかなんかで公開される予定というのはあるんでしょうか。

講師:勿論もうすぐだと思いますけれども、いま程君と私どもの学生の坪内というのがまとめておりますので、その結果が出次第ニチニチ製薬にもお返ししますし、小国町にも委員会にも報告いたしまして、それは小国町の研究会の件はNPOのホームページに載っておりますので、そこに当然公開されることになると思います。もし名刺をあとでチラッといただければ、結果が出たときにお知らせしても結構です。その前に結果を知りたいときはニチニチ製薬の製品をとられたらいかがでしょうか。

質問者:アハハ!是非試してみます。

―――― 拍手 ――――

座長:じゃあどうも、白川先生ありがとうございました。

最近、なんでこんなにアレルギーがこんなに増えてるのかということがしばしば話題になります。きょうお話しいただきましたように、環境が変わったんだ、抗原物質が増えたんだ、それがひとつであります。で、もうひとつは白川先生がお話しくださいましたわれわれの体のリンパ球が変わったんだということがあります。そして今日はこの2つの研究領域を代表する、前者は高岡先生、これはダニがアレルギーの増加とどのように関係するか、長い間かけてこれに取り組んだ先生であります。

あともうひとつは白川先生、これは生体のリンパ球の変化がアレルギーの発症とどのように関わっているのか、これを世界的な研究を展開している先生であります。この2人の先生を1つの会場にお招きしてこのようなお話をお伺いできたというのは、これはまたとない素晴らしい会であったと思います。

これで私の司会のまとめとさせていただきます。どうもありがとうございました。

こちらのページで講演会の様子がムービーでご覧いただけます。
写真:高岡先生、白川先生、三好
右より高岡先生、白川先生、三好
 
写真:庄司主任
10年前出版したコミックの主役(花子さん)のモデルの庄司主任(今回のモデルは太郎君でした)
 
写真:講演中の白川太郎先生
講演中の白川太郎先生

白川太郎履歴書
現職
(1) 京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康要因学講座健康増進行動分野教授
(2) 理化学研究所遺伝子多型センター機能相関グループ・チームリーダー
(3) 連合王国ウェールズ大学医学部大学院実験医学部門客員教授
(4) 中国南京医科大学国際鼻アレルギーセンター分子アレルギー学部門客員教授
学歴
1983年3月 京都大学医学部卒業(医師免許取得)
1995年6月 大阪大学医学博士(論文)
職歴
1983年6月 京都大学胸部疾患研究所付属病院第一内科入局
1984年9月 高槻赤十字病院呼吸器科入局
1987年2月 大阪大学医学部環境医学教室助手
1991年3月 連合王国オックスフォード大学医学部内科留学
1995年6月 大阪大学医学部環境医学教室講師
1995年6月 連合王国オックスフォード大学医学部呼吸器科講師
1999年1月 連合王国ウェールズ大学医学部大学院実験医学部門助教授
  中華人民共和国第4軍医科大学付属西京医院呼吸器科客員教授
  中華人民共和国江蘇省南京医科大学国際鼻アレルギーセンター分子アレルギー学部門客員教授
2000年4月 京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康要因学講座健康増進行動学教授
2000年10月 連合王国ウェールズ大学医学部大学院実験医学部門客員教授
2001年4月 理化学研究所遺伝子多型センター・機能相関グループ・チームリーダー

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