3443通信 オンライン  
みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集
院長が学会発表をしました。第131回日耳鼻宮城県地方部会 2007.12.1


スライド1 スライド2
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(スライド2)睡眠時無呼吸症候群(SAS)において、低酸素血症は重要な症状の1つです。われわれSASの治療に関わる医療者は、理想ならその体験を有していることが好ましいものと思われます。国内でその体験はちょっと難しいのですが、チベットでは可能となります。

スライド3
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(スライド3)一般に高度の上昇するほど、いわゆる高山病に悩まされる確率は高くなります。そしてそれは、血中酸素飽和度(SpO2)と相関します。文献によっては、平地においては飽和度97%以上が正常であり、80%以下では危篤としたものも見受けられます。

スライド4
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(スライド4)
対象は今回調査に参加した13名で、構成はスライドの通りです。調査方法は、パルスオキシメーターとして写真の機器を標高の異なる地点で使用し、酸素飽和度(SpO2)を測定しました。 
なお、器機の精度については、PSGと比較する予定です。

スライド5
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(スライド5)スライドは13名の被験者におけるSpO2と脈拍数の変動です。標高5,190mの地点では、80%以下となっていることが見てとれます。なお、症例2と7は別行動だった期間があり、それは集計から省かれています。

スライド6
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(スライド6)スライドは、現地小中学生に対するアレルギー調査時測定した結果ですが、SpO2・脈拍とも中学生の方に余裕のあることが一目で判ります。

スライド7
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(スライド7)スライドは、初めて調査に参加した24才女性のデータです。SpO2が77%まで下降し、純酸素の供給を行ったことと、それにも関わらずひどく苦しかった様子が窺えます。

スライド8
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(スライド8)スライドは、やはり初回参加の47才男性です。SpO2がかなり低下していること、酸素吸入後も58%の低値を記録したことが理解できます。本例では視野狭窄と意識障害が出現し、当夜の記憶がきわめてあいまいでした。

スライド9
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(スライド9)それに対して、5回目の調査となる56才男性では高地順化が早く、SpO2が急激に上昇して行く事実を見て取ることができます。高地における体調管理が成功したものと推測されます。

スライド10
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(スライド10)これは29才男性の現地ガイドです。当初からSpO2に問題のないことが理解できます。

スライド11
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(スライド11)35才男性を被験者として、仙台と標高4,290mのホテルでの睡眠のデータを採取しました。SpO2・脈拍ともホテルにおいて悪化していることが判ります。

スライド12
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(スライド12)高所においては高山病はじめ、スライドのような症状が発生します。

スライド13
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(スライド13)症例を呈示しましたように、高山病など高所障害は、純酸素の投与のみでは改善しづらいとされます。それは高所適応のための過呼吸が血中の二酸化炭素低下をもたらし、呼吸中枢の抑制と中枢性睡眠時無呼吸(CSAS)をもたらすからです。その意味で高所障害の治療には、CPAPによる呼吸管理が望ましいと考えられ、それは文献的にも支持されています。

スライド14
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(スライド14)われわれはSASの治療を担当する者として、チベットの標高5,190mの高地と、そこにおける低酸素血症を実際に体験しました。その結果低酸素血症の人体に与える負担を、痛感することができたと言えます。これらの実体験を踏まえ、高所障害に対するCPAP療法の応用を、次年度からラサ人民医院にて実施すべく、企画中です。ご静聴、有難うございました。


関連リンク: 2007年調査10分間ムービー
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