本症例はCTが一般的で、まだMRIの十分に普及していない時期のものです。
このため、現在から考えればやや事情の異なる面はあります。
図1
本症例は51歳の男性で、主訴は右側耳鳴・難聴・めまいです。
発症は1995年3月10日、内科から地元の耳鼻科を紹介され受診しています。
右側突発性難聴の病名で脳外科も受診していますが、CTにて異常所見なしとのことでした。
図2
同年10月20日に三好耳鼻咽喉科クリニックを受診しております。
図3
通院加療にて、耳鳴は軽快したのですがめまいは持続しており、徐々に中枢性障害が示唆されるようになって来ました。しかしその間神経内科で撮影したCTではやはり異常所見なし、とのことでした。
図4
下位脳神経症状の出現のため、脳神経外科でMRIを撮影したところ小脳扁桃の下垂を認め、アーノルド・キアリI型と判明しました。
図5
VAGでもPICA(後下小脳動脈)の下方偏位が観察されており、この診断を裏付けています。 |