3443通信 オンライン  
みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集
耳鳴外来のご案内

 

当院での耳鳴外来の流れ
 
初回来院時
 
●一般問診:医師による耳鳴の評価
●聴力検査:きこえの状態を確認します。
●ティンパノメトリー:鼓膜に一定の圧力をかけ、動きを確認する検査です。滲出性中耳炎の有無などをみることができます。
●耳鳴検査:耳鳴に一番近い音を探し出す検査です。耳鳴の音色・大きさ・種類について調べます。
 
診察・耳鳴の診断
 
耳鳴に関連した病気がないかどうかを確認します。必要があれば、めまい各種検査、MRIの撮影などを行います。

診察後、医師の判断で耳鳴の問診票を書いていただきます。治療をすすめていくにあたって、大変重要な情報となりますのでなるべく詳しくお書きください。

耳鳴でお悩みの方には、場合にもよりますがまず、耳鳴を改善するお薬を処方します。さらに寝つきが悪い方には眠りを助けるお薬をお試し頂いております。

それでは、耳鳴とは何か簡単にご説明しましょう。
 
耳鳴とは?
 
耳鳴は体の変調を知らせるシグナルです。
耳鳴には様々な原因があります。
 
90%以上の人が、本当に静かな所(無響室)では耳鳴が聞こえます。耳鳴がしているからといって、決して異常というわけではありません。

☆耳鳴は誰でも聞こえており、脳がそれを認識するかしないかに違いがあります。
 
急性耳鳴
 

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難聴を伴う場合も多く、突発性難聴・急性低音障害方感音難聴・音響外傷・外リンパ瘻・メニエール病などに代表される疾患が、原因の場合があります。きこえが安定するにしたがって耳鳴が落ち着く場合があります。

特別な病気がなく、耳の一時的な血液循環不良によって起こる急性の耳鳴や難聴の場合には血液の循環を良くし、耳に十分な酸素を補給するような治療をします。
 
慢性耳鳴
 
耳鳴がとまらず3ヶ月以上持続する場合は慢性の耳鳴と診断されます。
慢性耳鳴の原因は、以下のようなものが考えられます。多くの場合、内耳の一部である蝸牛の障害がきっかけになります。主な原因

・内耳の損傷(老人性難聴・突発性難聴・メニエール病など)
・脳血管の動脈硬化
・頚椎の変性
・顎の疾患
・糖尿病・高血圧・脂質代謝異常などに伴う異常
・貧血(内耳の栄養不足)
 
耳鳴の分類(音の種類による分類)
 
ジージー 老人性難聴に多いケース。セミが鳴いているような音。夜間周囲が静かになると自覚されやすいため、寝つきの悪さの原因となる。また、過労で起こる事もある。
ドクドク・ザーザー 拍動と連動している血管性の耳鳴。血流の不良や動脈硬化などの影響が考えられる。高血圧の時には頭の中で鳴るように感じることも多いようだが、動脈硬化や狭窄のような病態をともなう場合には、片側だけで感じられることもあると言われる。
キーン 生理的な耳鳴で高音域の軽度難聴が生じてくると自覚しやすくなる。また、緊張や興奮、イライラなど精神的な素因にともなうことも多い。
その他 耳鳴は難聴にともなって発生する場合が多く、一般に急性の場合は大きな響くような低い音色、あるいは汽笛のような高い音としてきこえるなどと言われている。
 
このように耳鳴には様々な原因や種類があります。急性の耳鳴は耳(内耳)のダメージが強く関係していますが、慢性の耳鳴は耳というより脳の働きが深く関係しているようです。

私たちの周りにはいろいろな音があります。けれどもその全てを意識しているわけではありません。脳は重要と思われる音を様々な音の中から拾い出すことをしています。

有用な音として、会話や必要な情報の音などがあり、また、危険を知らせる音も重要な音として拾っているのです。その他の音は、無用音として無視しているのです。

耳鳴の起こっている人の脳は、耳鳴の音を有害な音、注意しなくてはならない音として認識してしまっています。それをどうでもよい音、無視してよい音と認識させなくてはなりません。

耳鳴を自覚すると、『耳鳴はそうなっただろうか』と耳鳴に意識を向け、耳鳴をきこうとするようになり、脳は無視できない音としてとらえるようになります。そんな悪循環に陥ってしまうと精神的にも追い詰められ、社会生活や家庭生活に支障をきたすことさえあります。
 
意識をそらす音響療法
 
それほどお薬の効果が得られないという場合には、お薬と併用する形で音響療法をご案内しています。慢性耳鳴の方で、自覚症状が強く、さらに日常生活に支障がでるほどの耳鳴をお持ちの方を対象にさせていただきます。特に、耳鳴が気になって眠れない方には、ぜひお試し頂きたい方法です。

それでは、音響療法についてご紹介しましょう。音響療法は慢性の耳鳴に有効な治療法といわれています。

音響療法の最終目標は、『耳鳴をなくすことではなく、気にならなくすることです。』
耳鳴に全ての感覚を独占されないように意識のレベルを下げるという、耳鳴の完治ではなく順応を目的とした治療法です。患者様自らが積極的に治療に参加することがこの治療には重要です。

では、具体的な治療法をご紹介いたします。
 
ラジオ・音楽による音響療法
 
ご自宅ですぐにでも始められるのが『ラジオ・音楽による音響療法』です。
ラジオや音楽を、きこえるかきこえないか位の大きさで流し、なんとなくきき流してみましょう。ラジオや音楽はあくまで背景雑音として流すものですので、『耳鳴音の大きさを超える音量』ではいけません。

一番大切なことは『一生懸命に聴こうとしないこと』です。個人差がありますが、すぐに効果があらわれるものではありません。リラックスしてきき流すようにしてください。

まずは夜、寝る前に耳鳴りが気になってなかなか寝付けない様なときに、お試しください。

静かな環境をなるべく避けるようにしたり、自分なりのリラックス法やストレス解消法をみつける事も、耳鳴とうまく付き合っていくためにはとても大事なことです。また、食事・睡眠といった生活習慣の改善が必要不可欠になります。
 
経過観察

音響療法をご案内させていただいた方には、次回来院時に耳鳴がどう変わったのか、その経過をみるために問診をとらせていただきます。

具体的に『どんな音響療法を試しているのか?』『その時間帯は?』など、いくつかの問診にお答えいただきます。

その後も経過を追いながら、耳鳴の治療を進めていくことになります。

音響療法は即効性を望める治療法ではありません。個人差もありますが、耳鳴を気にならないレベルまでにするには数年を要すると言われています。ご本人の治療に対する意欲と積極性がキーポイントになっているのです。耳鳴が消えないからといって思いつめたり、いたずらに焦ったりせずに、ご自分のペースで少しずつ生活に取り入れていただければと思います。

また、家族や友人など周囲の理解と協力を得られるよう働きかけましょう。一人で悩んでいては悪循環となってしまいます。

以上、当院の耳鳴外来及び音響療法のご紹介をさせていただきました。ご不明な点などございましたら、受付スタッフまでお申し出ください。

関連リンク: 用語集 耳なり

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