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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集
 
げんき倶楽部杜人
 
三好耳鼻咽喉科クリニック ラジオレポート(11)
ラジオ3443通信 ~鼻の中のタコを縮める高周波手術~
 
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 耳・鼻・のどに関する病気を扱う「三好耳鼻咽喉(いんこう)科クリニック」。三好彰院長は、30年以上にわたって耳鼻咽喉の診療に携わる。今回は12月に放送されたラジオの内容から、高周波手術の方法について紹介する。
 [An.…江澤アナウンサー 、 Dr.…三好院長

An.:  三好先生、前回は先生がスギ花粉の襲来でとっても悲惨な思いをしているお話を伺いました。本日は、その先手必勝の信念をご披露くださるとか。

Dr.:  当院で得意としている高周波手術についてのお話なんですけれど。でも、その前に一つ。前回、レーザー手術で花粉症発作はかなり抑えられるとお話ししました。でも、それを勘違いされる方もおられまして。レーザーを受ければ花粉症は絶対大丈夫と信じて、飲み薬もマスクも何も無しで花粉の飛んでいるところに行くんですよ。

An.:  それは、少し恐そう。

Dr.:  風邪の場合だって、風邪薬を飲めば絶対風邪をひかない、なんて誰も思わないでしょう? 花粉症も理屈は同じで、薬飲んでもレーザー受けても、無防備に花粉を浴びたら、花粉症はひどくなります。それだけは、常識として心得ておいていただきたいんです。

An.:  薬飲んでもレーザー受けても、花粉症が治らないって方も?

Dr.:  0%ではありません(笑)

衛生環境の改善とともに発生

An.:  ところで、お話が延び延びになっている、三好先生お勧めの高周波手術なんですけど。

Dr.:  待ってました! 花粉症の症状って三つあるんですけど、江澤さんはご存じですか?

An.:  知ってます! くしゃみ・鼻水・鼻詰まりです。

Dr.:  風邪をひいたときも、同じことが起きますよね? これは、人体に鼻から有害な異物が入ってこないようにするための、防衛反応なんです。

An.:  じゃこれは、もしかして人体に有益な働きなんですか?

Dr.:  異物といっても、もともとバイ菌やウイルスが、鼻から体の内部に入り込まないようにするために、鼻粘膜はその入り口に蓋をします。それが鼻詰まりなんです。そして鼻水は、鼻粘膜にくっついた異物を洗い流すための排除機能を担っています。江澤さん、それじゃ、くしゃみは何の作用を持っているんでしょうね?

An.:  私、分かっちゃいました、三好先生。くしゃみはバイ菌を吹き飛ばすためなんですね。

Dr.:  正解です。

An.:  でも三好先生、バイ菌やウイルスは確かに有害物質で、人体の防衛作用も分かるんですけど・・・・・・。花粉って、そんなに有害でしたっけ?

Dr.:  それは、過剰防衛なんですよ。

An.:  カジョウ、って何ですか?

Dr.:  昔、衛生状態が悪くて、バイ菌やウイルスが多かったころ、人間は栄養状態が良くなくって、感染症で早死にする人が多かったんです。乳児死亡率も高かったし。風邪をひくと、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりが生じて、バイ菌やウイルスを排出していたんですね。

An.:  今は、違うんですね?

Dr.:  今は、町並みもきれいになりましたし、衛生環境は抜群に良くなりました。人間の免疫機能も、すごく良くなったんです。

An.:  バイ菌やウイルスは、少なくなったんでしたよね。

Dr.:  そうすると、人体の免疫機能は有り余った防衛作用を持て余して、有害ではない花粉などの物質にも、防衛反応を引き起こします。

An.:  ああ、だから花粉でくしゃみ・鼻水・鼻詰まりが…。

Dr.:  人間の余裕のあり過ぎる免疫機能により、過剰防衛を生じた結果が花粉症なんです。

先手必勝の高周波手術

Dr.:  これら三つの鼻症状のうち、くしゃみ・鼻水は薬やレーザーで楽になるんですけど、問題は、鼻詰まりなんです。だって、長いこと鼻粘膜で炎症を繰り返していると、鼻粘膜は繊維化と称して、つまりタコになるんです。

An.:  へぇーっ。

Dr.:  鼻粘膜もタコになっているので、薬では元に戻りません。そこで、繊維化してタコになっている鼻粘膜の内側に、直接針を刺してそこで高周波を出します。そうすると、その一部分だけで分子摩擦が起こって熱が発生しますが、その熱で、腫れてタコになった粘膜を縮めることができます。

An.:  何ですか、その分子摩擦って?

Dr.:  その一部分だけ、電子レンジに入れるようなものですよ。

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An.:  電子レンジは、食品などをレンジの中へ入れて、その中だけで高周波を流すわけですよね。

Dr.:  その原理を、鼻粘膜に刺した針の先端部分だけで応用しているのが、高周波手術です。この手術も先手必勝ですから、花粉症シーズンの前に済ませた方が良いと思いますよ。

An.:  三好先生、本日も、とても役に立つお話をありがとうございました。次回のお話も、楽しみにしています。


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No.196
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