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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集
 
 
三好耳鼻咽喉科クリニック ラジオレポート(17)
 

 耳・鼻・のどに関する病気を扱う「三好耳鼻咽喉(いんこう)科クリニック」。院長を務める三好彰医師(日本睡眠学会認定医)は、30年余、耳鼻咽喉の診療に携わる。
 今回は8月号に引き続き、7月にfmいずみで放送された「いびき」に関する内容を紹介する。


 [An.…江澤アナウンサー 、 Dr.…三好院長

医学コミックの誕生秘話

※画像をクリックすると拡大写真がご覧いただけます。

An.:  実は、三好先生からいびきの漫画本「いびきをかく夜は恐ろしい…」という医療コミックを頂きました(コミックの紹介ページはこちら)

Dr.:  江澤さんはもう目を通してしまったんですか? さっきお渡ししたばかりなのに。

An.:  三好先生は、「スギ花粉症・ハクションコミック 美人アナ・花子さんの場合」「ピアストラブル殺人事件」「中耳炎世界の冒険」「カラオケポリープは踊る!!」「さつきさんの憂鬱(ゆううつ)」「難聴・早期発見伝」「愛しのダニ・ボーイ」「味気ない世界の中心で」「笑顔で愛にこたえたい!」そして「いびきをかく夜は恐ろしい…」といった医学コミックを10巻も出版されています。
せっかくの機会ですから、三好先生の医学コミックについて少し説明していただけませんか?
Dr.:  ほら、江澤さん。病気や医学の話は、何だか難しそうじゃないですか。

An.:  なじみのない用語は、確かにあるかもしれませんね。

Dr.:  私たちは普段、会話をするときに「鼻が詰まる」と言うでしょう。

An.:  ええ。

Dr.:  ところが医学用語では、「鼻詰まり」のことを「鼻閉」と表現します。

An.:  「鼻詰まり」が「鼻閉」ですか!

Dr.:  何でもそうですが、専門用語でなくては困る部分はあると思います。

An.:  患者さんの前で、命に関わる病気の話をしなければならない場合もありますからね。

Dr.:  私が書いた家庭向け医学書のことを「ひらがな語で書いた医学書」と言っているんですけれど。

An.:  つまり堅苦しくない、分かりやすい日本語で書いた医学書のことですよね?

Dr.:  そんな本を今から20年近く前に出版したんです。そうしたら次に、「ひらがな語よりやさしい医学書はあり得ないものだろうか」と仲間と話しているうちに、「漫画の医学書はどうだろうか」ということになりました。

An.:  それで漫画医学シリーズが始まったんですね?

Dr.:  ええ、1年に1巻ずつ出版してきました。途中で、ひらがな語の家庭医学書を二つ挟んだので、医学コミック全10巻の完成は2007年。つまり12年かけて、10巻セットの組本に仕上がりました。

 

いびきの摩擦音はなぜ起きるのか

Dr.:  これから、いびきの摩擦音が発生する理由をご説明します。江澤さん、摩擦音は鼻から吸い込む空気が、何の抵抗もなく体の中へ入っていけば、起きるものでしょうか?

An.:  やはり、体の中のどこかで吸い込まれた空気が引っ掛かるので、摩擦音がするのではないでしょうか。

Dr.:  空気の通り道を「気道」といい、鼻から空気が入って、のどを通ります。のどを医学用語で「咽喉(いんこう)頭」と呼び、咽頭と喉頭(こうとう)の二つに分かれます。喉頭というのは、声帯が入っている部分で、軟骨のケースに納まっているため、ここでは空気の引っ掛かりは発生しません。

An.:  声帯はのど仏の内側にあるんですよね。

Dr.:  ええ。いわゆるのど仏が、声帯が納まっている軟骨のケースになるわけです。

An.:  喉頭では摩擦音が生じないとすると、鼻から吸い込んだ空気は、鼻から咽頭にかけて引っ掛かることで、いびきが生じるんですね。

Dr.:  鼻閉があると、それだけでいびきの原因の一つになってしまうんです。

An.:  そういえば「鼻いびき」という言葉もありますね。やはり鼻に何か病気があって、鼻閉や鼻いびきになるんでしょうか?

Dr.:  鼻に副鼻腔(びくう)炎、または花粉症などのアレルギー性鼻炎があれば、鼻詰まりがひどくなり、確かにいびきが出ます。しかし病気ではなくても、鼻の真ん中の骨が曲がっている「鼻中隔湾曲症」の場合などがありますが…。

An.:  鼻の骨が曲がっているんですか!?

Dr.:  まぁ、人間の左右差はある程度見られるもので、日本人の約8割は、鼻の真ん中の骨が曲がっているといわれます。それがあまりに極端だったり、それ以外に鼻炎が併存したりすると、結構つらい思いをします。そのような鼻の場合、病気ではなくても、いびきをかきます。

An.:  鼻詰まりだと寝るときに自然に口が開いて、口呼吸をしますよね。

Dr.:  口を開けて寝ると、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のような病的なものはともかく、のどの柔らかい部分が空気の出し入れと一緒に振動して摩擦音が発生します。

An.:  のどの柔らかい部分というと、具体的にどんな場所ですか?

Dr.:  口を開けると真ん中にぶら下がっている、いわゆる「のどちんこ」。これは医学名を「口蓋垂」といいますが、この部分など。

An.:  へんとう線なども、それに相当するんでしょうか?

Dr.:  へんとうとは、口からのどにかけて、人間の体の中に取り込まれる空気や食物に対する免疫監視リンパ組織のこと。のどの両脇にある大きいものを口蓋へんとうと呼び、これもいびきの発生部位です。

An.:  そういえば、肥満はいびきの最大の原因と聞きました。

Dr.:  肥満はばかにできません。次回はそのお話です。お楽しみに!!


関連リンク: 索引 いびき
  索引 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
  索引 げんき倶楽部杜人

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No.200
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