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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

ラジオ3443通信 花粉症特集2

ラジオ3443通信 花粉症特集2

ラジオ3443通信~早めの予防が重要な花粉症~

三好耳鼻咽喉科クリニック ラジオレポート(22)

耳・鼻・のどに関する病気を扱う「三好耳鼻咽喉科クリニック」。三好彰院長は、30年余り、耳鼻咽喉の診療に携わる。今回は、昨年12月から1月にfmいずみで放送された「花粉症」に関する内容を紹介する。

An.…江澤アナウンサーDr.…三好院長
An.:
 三好先生、スギ花粉症が話題になるシーズンになりました。昨年のスギ花粉症はとてもつらいものがありましたが、今年はどうなんでしょうか?
# ※画像をクリックすると拡大写真がご覧いただけます。
Dr.:
 幸いこの春のスギ花粉症は、前年に比べてひどくはなく、せいぜい例年並みだろうといわれています。
An.:
 先生、そもそもスギ花粉の舞い上がる量、つまり飛散量はどのように決まるんでしょうか?
Dr.:
 自然界の現象の一つですから波がありますし、全て人間の予想通りとはいかないのが当然ではありますが、シーズンの前年の7月の気象に最も影響を受けるとされています。
An.:
 7月の気象ですか?
Dr.:
 スギの花粉形成に最も影響するのは、前年の7月の日射量なんです。つまり、7月の天気が良ければ翌春のスギ花粉の量は多く、悪ければ少ないとされています。
An.:
 では、寒い夏の翌年のシーズンは楽に過ごせるということですね。
Dr.:
 見事な具体例があるので紹介しましょう。1993年はひどい冷夏になりました。宮沢賢治の表現を借りれば「寒さの夏」です。
An.:
 その「寒さの夏」の翌年のスギ花粉症は、どうなったんでしょうか?
Dr.:
 スギ花粉症が1979年から激増して日本人の国民病になって以来、最低の発症率を示しました。1994年の夏は歴史的な猛暑が続きました。では、1995年の春のスギ花粉症はどうなったのか。江澤さん、お手元の「医学コミック」シリーズ第1巻の「花子さんの場合」を読んでみてください。
An.:
 分かりました。「1995年春、人類は今だかつてない空前絶後の侵略を受けていた!それは、スギ花粉である!!昨年夏の異常な高温と日射量の影響を受け史上空前のスギ花粉の飛散を招いていたのだ」
Dr.:
 こうした歴史上の事実が示すように、毎年のスギ花粉症の程度はスギ花粉飛散量に関わっていますし、花粉飛散量は前年夏の気象に影響を受けているんです。
An.:
 空中の花粉が少ない場合でも、過敏になった鼻粘膜は過剰反応を起こしますよね。前年のスギ花粉症でひどい思いをした人は、やはりシーズン前からの十分な用心が欠かせないんですね。
Dr.:
 その通りです。では江澤さん、当院でスギ花粉症の受診者が最も多かったのは、いつのことだったでしょうか?
An.:
 以前の放送でありましたね。1997年3月8日の土曜日です。1日で325人、そのうち初めていらっしゃった方が157人でした。
Dr.:
 当院の周辺を、駐車場の空き待ちの車が取り囲み、患者さんが診察室・待合室・廊下・階段・玄関と列を作って並んでいました。いったん過敏になった鼻粘膜は、少ないスギ花粉にも敏感に反応します。花粉の量が少ないからと油断している普通の春にこそ、スギ花粉への対策は手を抜いてはいけないのです。

風邪との見分け方

An.:
 先生、スギ花粉症の始まりの時期は寒い日も多いですよね。くしゃみ・鼻水・鼻詰まりの3症状が現れると、風邪なのか花粉症なのか悩んでしまいます。どこで区別がつくんでしょうか?
Dr.:
 スギ花粉症では目がかゆくなります。風邪の場合はかゆくなりません。また風邪だと透明な水っぱなが出ますが、時間の経過とともに様相が変わってきます。江澤さん、風邪をひいて2・3日たつと、鼻水の色はどのようになるでしょうか?
An.:
 黄色や緑になります。
Dr.:
 それから、体のウイルス対策として体温の上昇が見られ、熱っぽくなり、体温を測定すると、平熱より高くなっています。
An.:
 それに対してスギ花粉症は、「枯草熱」という別名こそ付いていますが体温は上がりません。病気は全て予防が重要ですが、スギ花粉症の場合、いつごろから予防を心掛けた方がいいでしょうか?
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Dr.:
 花粉が飛散し始めるのは、仙台市とその周辺だと3月初旬ごろです。治療の効果を十分に上げたいとお考えでしたら、3月に入ってからでは手遅れです。
An.:
 予防は2月ごろから開始した方がいいということですか?
Dr.:
 1を聞いて10を知る江澤さんがそうおっしゃるんですから、それはまさに「予言」だと思っていいでしょう。
An.:
 シーズンに入ると医療機関も多忙になりますよね。その点も併せて考慮し、1月末から2月初旬に耳鼻科を受診した方が良さそうですね。