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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

聴力検査とは… 看護師・高橋の文章を補足するため、院長監修の医学コミック⑦「難聴早期発見伝」より以下の部分を再録します。三好 彰

 耳がちゃんと聞こえているかどうか、それを測定する検査を聴力検査と言います。この検査にはヘッドフォンを耳にかけて普通に音を聞かせる気導聴力検査(図6)と耳の後ろの骨にレシーバーをあてがって音を聞かせる骨導聴力検査(図7)とがあります。

 こうして2種類の検査を行うのは、それによって耳の中の病変部位が推定できるからなのです。

(図6)
(図6)
(図7)
(図7)

 耳の中は外耳・中耳・内耳の3つの部分からできています(図8)。これらのうち内耳の有毛細胞から奥は音を感じ聴神経へと伝える部分で外耳と中耳そして内耳のリンパ液は有毛細胞に振動として音波を伝える部分です。

(図8)
(図8)

 このため内耳の奥から先に原因のある難聴つまり聞こえの悪さを感音(性)難聴、外耳から内耳リンパ液にかけて原因のある難聴を伝音(性)難聴と称します。

 ところで、気導聴力検査では音波は外耳・中耳・内耳と伝わり(図8・A音)、骨導聴力検査では音波は内耳へ直接入ります(図8・B音)

 このため、内耳に原因のある感音難聴では気導骨導ともに検査成績が悪く、主として外耳から中耳に原因のある伝音難聴では気導聴力が悪いのに骨導検査の成績が良いという結果を示します。

 これを表示するのにオージオグラム(図9・10)という方法を用います。

 この表では、聞こえの悪さの程度とその周波数そして難聴の種類を読み取ることができます。ここでは右の気導聴力を○で示して実線で結び、右の骨導聴力を右空きの括弧で示します。左は気導聴力を×とそれを結ぶ点線、骨導聴力を左空き括弧で示します。

 このオージオグラムでは、右側が高い周波数の域値を、左側が低い周波数の域値を示しており、○や×もしくは括弧が下に位置するほど、大きな音圧でなければ聞こえない。つまり聞こえが良くないということを意味しています。

(図10)左側感音(性)難聴(図9)右側伝音(性)難聴

 図9は右側伝音難聴の例の右側のみを表示したもので、骨導聴力が良いのに気導聴力が悪いことが理解できます。また図10は左側感音難聴で気導骨導ともに検査成績の良くないことが見て取れます。

 なお、通常オージオグラムは両側をひとつの表に示すものですが、ここでは理解し易いように一側ずつ書き表してあります。こうして聞こえの悪さを数値化することにより難聴の性質や程度が一目で判ります。そしてそれは耳の病気の診断や治療に直結します。

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