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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

fmいずみラジオ3443通信アレルギー調査11

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

fmいずみラジオ3443通信アレルギー調査(11)目次

174 花粉症要因

An.:  三好先生、前回はこの日本で初めてスギ花粉症が発見されたときのお話を、聞かせて頂きました。
 日光の病院で、春先になると「くしゃみ・鼻みず・鼻づまり」のひどくなる、21人の患者が見つかったんでしたよね?
 ところがその時点では、スギ花粉症どころか、日本では花粉によるアレルギー性鼻炎そのものが珍しかった?
Dr.:  枯草熱として知られていた国外の花粉症。この花粉症は、実は第二次世界大戦以前は、日本ではまったく存在しなかったんです。
An.:  それって、ホントですか?
 スギ花粉症が国民病扱いをされている今日から見ると、とても信じられないような気分です(笑)。
Dr.:  江澤さん。花粉症もしくはアレルギー性鼻炎が発症するためには、何が必要でしょう?
An.:  アレルギー性鼻炎は先生、抗原抗体反応ですから、まず抗原である花粉が大量に存在せねばならない・・・・・・んですよね?
Dr.:  原因が存在しなければ、結果は発生しませんから(笑)。
An.:  それと先生。あんまりあったり前のことではありますが、発作を起こす人間がいなくっちゃあ(笑)。
Dr.:  江澤さん、それは正解です。
 花粉症であるアレルギー性鼻炎は、抗原物質の花粉が、何回か人間のハナの穴から体内に吸い込まれ、過剰防衛の対象と認識されて初めて、「くしゃみ・鼻みず・鼻づまり」が起こります。
An.:  そうなる前の人間は、どんなに花粉を吸い込んでも、アレルギー反応は起こし得ないんですね?
Dr.:  それと関連して、病気というものはすべて、遺伝と環境の組合せで発生するんですけれど、ね。
 花粉症の原因となるスギ花粉が飛散していないところ、例えば南半球ではスギ花粉症は起きません(笑)。
An.:  病気はすべて、「原因が存在するから結果が生じる」わけですもの、ね!
Dr.:  その意味で、花粉症でも遺伝子が関係しているらしくって。
An.:  そう言えば、花粉症の両親の子どもは、やっぱり花粉症になり易いような印象は、あります。
Dr.:  まぁ、花粉症の一家は同じ花粉の飛散している住居で、朝から晩まで一緒に過ごしますから・・・・・・(笑)。
An.:  食生活も、おんなじですもの、ね。
 純粋に遺伝子側だけの理由で、親子が花粉症になるわけじゃ、なさそうです。
Dr.:  花粉症などアレルギー性鼻炎の発症に関しては、抗原である花粉側の問題と、抗体である人間側の問題、それと媒体の条件とが絡みます。
An.:  先生、花粉症の媒体って、何でしょうか?
Dr.:  花粉を飛散させ、人間のハナの穴まで届ける、空気の条件です。
An.:  花粉が空気に乗って軽やかに人体まで、運ばれるようですと、花粉症は重症化し易いわけですね?
Dr.:  よく晴れて空気の乾燥した日中などは、花粉が飛散し易く、花粉症の方はひどくつらい思いをします。
An.:  大気汚染、つまりディーゼル廃棄物の関与はどうでしょう?
 東京都で一時、ディーゼル排出物の多いトラックなどの、都内侵入を制限しましたけれど。
Dr.:  このOAの第20回目で触れましたが、ディーゼル規制の言い出しっぺの石原都知事自身が、この政策の結果生まれて初めてスギ花粉症になってしまって・・・・・・(笑)。
 我が身をもって、ディーゼル悪者説の誤謬を証明してしまいました(笑)。
An.: (笑)。それじゃ先生。話は元に戻りますが、枯草熱と称された花粉症つまりアレルギー性鼻炎は、抗原側の要因・抗体側の要因・媒体側の要因、この3つの絡みで発症が左右されるということですね?
Dr.:  さすがは1を聞いて10を知る江澤さん。そこで私のお話も、戦前の日本で日本の枯草熱が目立たなかった理由について、ご説明しましょう。
An.:  江澤は、全身を耳にして、聞いています!
Dr.:  スギ花粉症が、戦前には少なかったその理由は、OAの中で何回かご説明しました。
An.:  スギの植林が、戦後の1950年代に一斉に行なわれるまで、全国規模のスギ植生は見られなかった。その50年代に植樹されたスギが花粉を生産させるのが、樹齢30年の1980年頃ですからね。
Dr.:  日本における3大花粉症って、スギ花粉症・カモガヤ花粉症・ブタクサ花粉症のことだそうですが、スギだけでなくカモガヤもブタクサも、たしかに戦前はそれほど目立たなかったとの記録が、遺されています。
An.:  先生、それは例えばどのように?
Dr.:  世界初の花粉症として、カモガヤ花粉症が登場したのは、江澤さんどこの国だったでしょうね?
An.:  英国です、先生。英国の牧草地でした。
Dr.:  日本でもやっぱりカモガヤは牧草地に、多く植生しています。
 もともと江戸時代の日本には、肉食の習慣は見られず、乳製品の摂取も稀でしたから、明治期に入って牧場は一般的になってきました。
 それも北海道や岩手県などから牧場は始まり、戦後になって全国各地に広がります。
An.:  それじゃカモガヤも・・・・・・。
Dr.: そうです。戦後になって初めて、全国に生い茂るようになったんです。
An.: それにともなって、カモガヤ花粉症も?
Dr.:  そうです。日本全国に広がりました。そしてそれら牧草地から、垣根を越えて風に運ばれたカモガヤ花粉が空き地に根をおろし。
An.:  日本全国で、カモガヤ花粉症が話題に昇るようになったんですね?
 本日も、お話をありがとうございました。
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