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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

2015年チベットアレルギー調査 旅レポ1 総務課 青柳 健太

はじめに

 毎年恒例となる中国アレルギー調査が2015年9月16日(水)から23日(水)にかけて実施されました。今回訪れたのは中国の首都北京からチベット自治区ラサに及び、インドとの国境地帯にある林芝地区、そして歴史好きなら誰もが知る三国志の蜀の国・成都です。
 標高3000mを越す高山地帯であるチベット自治区への訪問は、今回が最後となる予定なので、見納めの旅となりました。

●1日目 9月16日(水)  羽田 → 北京

 残暑の気配がわずかに感じられる東京・品川で一泊した私たちは、朝9時25分発のNH961便に乗り、一路北京へと向かいます。
 機内には多くの観光客と、日本から戻る中国人などで賑わっていました。
 ANAが運航する本機は、座席に映画などが鑑賞できる画面が取り付けられています。私は早速アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「ターミネーター・ジェネシス」を観ました。お話は人類と機械軍(通称:スカイネット)との戦争が始まった未来世界。人類との最終決戦の際、機械軍が起死回生の策として暗殺者を過去に送りつけ、人類軍のリーダーである主人公の母親を抹殺し、現在を変えようとする所から始まります。
 この過去に行くというお話は本作品の1作目で描かれているストーリーです。しかし、主人公が暗殺者を追ってタイムトラベルした過去は、1作目とは違う世界になっており、ストーリー展開が予想できなくなっていました。
 細かいお話は、ぜひDVDをレンタルしてご覧下さい(笑)。
 優雅な空の旅を堪能し、いまだ暑さの残る北京に到着した一行は、院長のお弟子さんで南京医科大学副教授の殷敏先生と合流しました。

清華大学の劉江永教授と面談

 初日の夜は、今年5月に訪中した際にもお会いした清華大学国際問題研究院・副所長の劉江永教授と面談しました(図1)。
 劉教授は、アジアの将来はアジアの国同士で良く話し合って決めて行く事が重要であり、相互の利益を尊重しつつ関係作りをすすめていきたい、とのお話をされました。
 ご案内いただいたお店は「古徳楼」という、北京でも由緒あるお店とのことです(図2)。

(図1)院長(左)と劉江永教授(右) (図1)院長(左)と劉江永教授(右)

(図2)由緒あるお店「古徳楼」 (図2)由緒あるお店「古徳楼」


 円卓には食べ切れないほどの料理が並び、これが中国式のおもてなしの真髄なのだと感じました。
 料理は各種冷菜に始まり(図3~6)、松茸の薬膳スープ(図7)、小エビの炒め物(図8)、細切り田舎豆腐のスープ(図9)、ダックの姿焼き(図10)、豚肉と玉ねぎの肉団子スープ(図11)、川魚の甘酢あんかけ(図12)、しょうゆ味の平麺料理(図13)、肉汁があふれる点心(図14)など、豊富な食材を使った至高の品々が供されました。
 利害が相反し、国同士の意見がぶつかりあう局面でも、民間レベルでの地道な努力によって相互交流が途切れることのないよう、今後も関係作りを進めて行きたいと思います。

(図3)煮こごりのような前菜) (図3)煮こごりのような前菜

(図4)見目麗しい盛り付け (図4)見目麗しい盛り付け

(図5)ダックの皮を使った冷菜 (図5)ダックの皮を使った冷菜

(図6)椎茸、人参などが入った包み焼 (図6)椎茸、人参などが入った包み焼

(図7)松茸のスープ(図7)松茸のスープ

(図8)小エビの炒め物 (図8)小エビの炒め物

(図9)歯ごたえのある豆腐のスープ (図9)歯ごたえのある豆腐のスープ

(図10)ダックの丸焼き (図10)ダックの丸焼き

(図11)肉団子のスープ (図11)肉団子のスープ

(図12)川魚の甘酢あんかけ (図12)川魚の甘酢あんかけ

(図13)きし麺のような麺料理 (図13)きし麺のような麺料理

(図14)肉汁たっぷりの点心 (図14)肉汁たっぷりの点心

●2日目 9月17日(木)  万里の長城

 昨日よりはいくぶんか暑さの和らいだ朝、北京市内から北に約50㎞程行った場所にある古代の遺跡「万里の長城」を訪れました。
 視界は霞んでいてあまり遠くまで見渡す事はできず、目の前に突如として急峻な崖に建つ長城が現れた時には驚きました。
 今回訪れたのは、北京市内からは一番近い場所にある「居庸関長城」で、長城の中でも難攻不落の9つの要塞に数えられます。
 ここは、北側から北京へと至る渓谷地帯で、周囲を切り立った崖に挟まれています。古来からこの場所は重要な交通路でもあったため、どの王朝も防衛施設を建築・増強し、北京への最終防衛線として機能してきました。
 北の騎馬民族は、ここの渓谷を通って中原へと攻め込もうとしていたそうです。
 長城の中の通路でさえ、ここでは最大斜度60度近くの階段があり、実感としてはほぼ壁を登っているような気分でした。
 現地には中国国内のみならず、アフガニスタン、パキスタン、イタリア、スペインなど多くの外国人の姿が見受けられ、人気の遺跡であることを物語っています(図15)。
 早速登頂を始めた一行は、序盤から急角度で段差のある階段を登っていきます(図16)。長城には、長大な防壁と所々にある砦(狼煙台)が点在し、一息つけるようになっています。一番最初にある9番灯火台まで僅か10分足らずですが、すでに足の筋肉に少なからず負荷が掛かってきます。
 後ろを振り返れば、スタート地点からすでに100m程高い位置にあり、高所恐怖症の人には見せられない景色が広がっています。
 同行した高橋ナースは、更に延びていく長城を見るや、大事をとって最初の灯火台に残ることになりました。
 運動は全くしなかったのに……。それでもお腹がすいたそうです。
 さて、足を進める男性陣の眼前には、いまだ頂上が見えない階段が続いており、途中途中で小休止を挟みながら登頂していきます。
 おおよそ6割近く登った所で、なにやら赤く書かれた看板が目につきます。読んでみると「頂上を目指さない者は男ではない」と書かれています。そろそろ引き上げる気配を漂わせていた一行は、「こんなの見たら、行くしかないだろう・・・・・・」と頂上目指して進んでしまいました。
 登り初めてから1時間弱で、頂上である13番灯火台に到着しました(図17)。遙か眼下には峡谷に挟まれた関が見え、その周囲を覆うように長城の城壁が山肌に白い線となって続いています。
 古代から続く雄大な景色を十分に堪能した一行。さて、登りで酷使した膝で、急な帰り道を降りられるのか・・・・・・。
 結果的に、行きの半分近い時間でスタート地点に戻っては来ましたが、すでに膝はガクガクと震え、疲労の度合いを表すように濡れた衣服が体に密着しています。
 翌日からのチベット行きを控え、十分すぎる準備運動となりました。

つづく

(図15)アフガニスタンの心臓外科医と (図15)
アフガニスタンの心臓外科医と

(図16)頂上から眺めた長城 (図16)頂上から眺めた長城

(図17)頂上にある第13番狼煙台「やったぜ!」 (図17)
頂上にある第13番狼煙台
「やったぜ!」