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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

fmいずみ ラジオ3443通信 ブタクサ花粉症1

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

fmいずみ ラジオ3443通信 ブタクサ花粉症(1)目次

181 ペリーが運んだブタクサ

An.:  三好先生、お話はスギ花粉症やカモガヤ花粉症が、日本では近年まで余り見られなかったこと、近年になってそれらが急増した背景に、花粉を発生する原因植物の増加があること、などについて進行しています。
 途中、カモガヤならぬ鴨取り権べえさんの話題から、「ほら吹き男爵」に話が逸れ、江澤の食に関する教養を育んだ山形県酒田市の、美味しいレストランや映画館の、興味深いエピソードにも触れて頂きました。
 加えてこうした美食を堪能するためには、咽頭異物つまり魚のホネや鳥のホネなどを、決してノドに引っ掛けたりしないように、との注意事項も付け加えて頂きました。
Dr.:  これまでにも何回かお話しした内容ではありますが、花粉症つまりアレルギー性鼻炎は、抗原側の要因・抗体側の要因・媒体側の要因、この3つの絡みで発症が左右されます。
An.: スギとカモガヤについては、戦後急増した理由に関してご説明頂きました。
 スギは、戦後のハゲ山に対する治山治水の目的で大量植林がなされましたし、カモガヤは牧草地の増加から花粉がすごく増えた、と教えて頂きました。
 アレッ三好先生。そう言えばブタクサ花粉症増加原因のお話を、江澤は未だお聞きしていないような(笑)?
Dr.:  それでは後程、江澤さんのために、特別講義を(笑)。
An.:  では、それを楽しみにっと(笑)。
 先生その前に、抗体側の要因について、もう一度教えてください。
Dr.:  これは江澤さんお得意の美食とも関連するんですけれど(笑)・・・・・・。
An.: 「ル・ポットフー」でお食事すると、花粉症になり易い(笑)?
Dr.:  第56回の0Aで触れた話題なんですけれども、ね。
 昔の日本は感染症が多くて、肺炎などで亡くなる日本人が少なくなかった。
An.: 肺結核もそうでしたよね! 江澤の大好きな「風立ちぬ」がそうでしたから(笑)。
Dr.: 実際、スギ花粉症が日本人の国民病となる前の時代は、肺結核が国民病と称されたこともありましたから。
An.: それなのに、どうして結核は減少し、花粉症が増加したんでしょうね?
Dr.:  結核などの感染症に対して、すごく良く効くストレプトマイシンなどの薬品が、開発されたことも原因の1つです。
 でも、衛生環境の改善や食生活の内容向上などで、人体の抵抗力が強くなったことが、やっぱりいちばんです。
 バイ菌やウィルスは少なくなりましたし、食生活の内容が豊富になって、人体の抵抗力が強くなりました。
An.: 花粉症は先生、人体の過剰防衛が原因ですもの、ね。
 「ル・ポットフー」のような、栄養たっぷりのお料理に恵まれるようになると、花粉症だって増加するかも(笑)!
Dr.:  そして媒体側の要因ですが、花粉症を引き起こすのは、風媒花と称して種子つまり植物のタネが、空気によって運ばれて繁殖する形式です。
An.: つまり風が吹いたり、空気がかき回されると、花粉が遠くまで飛ぶので、花粉症もとてもつらくなるんですね!
Dr.:  さすがは1を効いて10を知る江澤さん。大気汚染が原因だとの俗説は、真っ赤なウソだと判ります(笑)。
An.: (笑)。ありがとうございます、先生。
 そこで先生、江澤が聞き漏らしたブタクサ花粉症のお話を、ここで聞かせてください。とても楽しみにしてましたから(笑)。
Dr.:  ブタクサって、江澤さん。どういう意味の言葉なのか、ご存じですか?
An.: ええっ、先生。ブタクサって、なにか科学的な根拠があって命名された、植物学的な裏付けのある学名じゃないんですか(笑)?
Dr.:  カモガヤ花粉症が、ナポレオン時代の英国で生まれた花粉症で、日本には明治の初期に牧草として輸入されたものなんですよ。
An.:  すると、最初は牧草地だけに生えていたのに、やがてはみ出して日本各地に・・・・・・。
Dr.: つまり、カモガヤは帰化植物なんですけれども。
An.:  すると日本のカモガヤ花粉症も、ナポレオンがいけなかった、ことになるのかしら(笑)・・・・・・。
Dr.:  それに対してブタクサは、あの黒船のペリー提督が、花粉症を日本に広めた張本人なんです。
An.:  先生、いくらなんでもそのお話はでき過ぎじゃあ(笑)?
Dr.:  ブタクサは本来、ロッキー山脈より東側のアメリカ合衆国の荒地に群生して生えていたものなんです。
 実際今でもアメリカでは、花粉症と言う場合、このブタクサ花粉によるアレルギー性鼻炎を、指します。
 おまけにブタクサは、目鼻のアレルギー症状だけでなく、気管支喘息の発作をまで引き起こしますから、アメリカでは目の敵にされるビョウキです。
An.:  そのアメリカ人の目の敵が、なぜ日本に生えるようになったんでしょう?
Dr.:  1853年、ペリーが黒船を率いて来航したとき、荷物のクッションとして詰め込まれていた植物が、実にこのブタクサだったんです。
An.:  それじゃ、横浜から日本全体に広がった!?
Dr.:  横浜のメリケン波止場に降ろされた北米からの荷物と一緒に、ブタクサは日本に入ったんですけれど。
 何と言っても、戦後日本全国に駐留した米軍によって、ブタクサ花粉も花粉症も拡大したものと考えられています。
 でも、明治の初期に千葉県の習志野で採取されたブタクサの標本が、東大の植物学教室に保存されているって言いますから、ペリーの時に日本に入ったことは、間違いなさそうです。
An.:  でも先生。どうしてブタクサなんて、おかしな名前が付いたんでしょう(笑)?
Dr.:  お話は続く、です。どうぞ次回のOAを、今から楽しみにしていてください(笑)。
ペリーが運んだブタクサ花粉症 ペリーが運んだブタクサ花粉症

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