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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

fmいずみ ラジオ3443通信 ピアス4

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

fmいずみ ラジオ3443通信 ピアス(4)目次

186 ピアスを着ける時期

An.:  三好先生、前回は最近若い女の子の間に大流行りの、耳たぶのピアスのお話でした。
 先生のご説明では、実はピアスはつい最近の流行じゃないし、若い女の子に特有のファッションでもない、という江澤にはちょっと衝撃的なお話でしたけれども・・・・・・(笑)。でも、たしかに鎌倉の大仏様はあの大きな耳たぶに、ピアス用の穴を開けていますし。結構、いにしえからの風習だったみたいな流れは、理解できました。
 それにピアス装着の目的も、たんなるおしゃれじゃあなくって、人体の中に悪さをする魔物が入り込まないように、ブロックするための魔よけだったとの、先生の解説も納得できました。
 たしかにピアスは、耳たぶだけでなく、体の外界に開いている、鼻の穴や口の回りにも装着しますし・・・・・・。なんだか、ナゾが解けたような気がしています(笑)。
Dr.:  妙齢となった女性がピアスに心惹かれるのも、その「ピアス魔よけ説」で説明できますし、ね。
An.: 先生の話しておられた、妙齢の女性が、魔に魅入られ易いとの言い伝え、ですね?
Dr.:  ただ、その説とは別に、若い女性がピアスを装着したがる気分。
 それはまた、格別のものがあるようです。
An.:  若い女性が、ことに親に秘密で、自分たちでピアスの穴開けをしたときなんか、うまくきれいな形に仕上がらず、腫れたり、感染して膿が出てきたりしても、どうしてもピアスを諦めきれない。
 そんな話も聞きますし、ねぇ(笑)。
Dr.:  私たちが、来診者つまり当院をなんらかのきっかけで受診した方の中から、ピアスを装着しておられる方に、アンケートを実施したことがあります。
 もちろん、厳密な疫学調査ではありませんから、結果のすべてが正しいとは言い切れないんですけれど。
An.:  ある程度の傾向は推測できる、みたいな?
Dr.:  その結果を見ますと、私たちの調べた範囲内では、アンケートの回答者のファースト・ピアス装着年齢は、幼児期つまり赤ちゃんのときではなく、18歳から20歳の間にあることが判りました。
An.: なんとなく、予想通り・・・・・・・(笑)。
Dr.: この年代は、高校を卒業する、ということがまず第一にきっかけとなっています。
An.: 卒業と同時に、みたいな(笑)?
Dr.:  高校では、ピアス禁止が校則となっているところも皆無じゃありませんし。
 実は、高校の卒業式の当日の3月1日の、それも卒業式の帰り道でファースト・ピアスを装着する、そんな方もおられます。
An.: 「わたしはもう高校生じゃあないから」。そう、言いたい気分なんですね(笑)?
Dr.:  問診用紙の、その方の職業を記入する欄には、江澤さん。
 なんて書いてあったと思います?
An.: 判りません、先生。
 正解を、どうぞ!
Dr.:  18歳の、当日高校を卒業した、その方の職業欄には、ただ一言。こう書いてあったんです。
 「社会人」って(笑)。
An.: もう高校生じゃないって。そんな解放感が満ちあふれています(笑)。
Dr.:  加えてこの年代は、精神面でも自我の完成期でもあり、他人との差別化を意識する年頃でもあります。
An.: その自我確立と、自分の新しい人生への期待感が、ピアスへの若い女性の執着に結びついているんでしょうか?
Dr.: 私たちのアンケートで、ピアス装着つまりピアシングをする理由として、単なるおしゃれや好奇心だけでなく、「人生のきっかけにしたかった」との理由を書いた回答者が、全体の8分の1くらい存在したことも、その裏付けとなるかも知れません。
An.:  ピアスが「人生のきっかけ」ですか!
Dr.:  この年代を過ぎると、うそのようにピアスにこだわらなくなる人が多い現実も、1つの裏付けになるのかも・・・・・・。
An.:  たしかに年齢とともに、ピアスへのこだわりは、激減しますよね(笑)!
Dr.:  この話題は、時代を感じさせるものなんですけれど。
 当時大活躍中だった女優の早見優さん。
 彼女はファースト・ピアスを装着した、その日に女優としてスカウトされた、そんな有名な話が伝わっています。
An.:  それじゃ、ピアスを装着すると、運勢が変わる。夢見る若い女性は、そう、考えたのかも。
Dr.:  この早見優さんのエピソードも、一時期若い女性のピアス熱を煽ったのかも知れません。
An.:  でも、そんなふうに、「人生のきっかけにする」とか、「運勢が変わるように」とかいった目的でピアシングする女性がいるんですねェ・・・・・・(ため息)。
Dr.:  つまりそこから、ピアスにはなんらかの信仰的要素が絡んでいるらしい。そんな想像が、決して的外れではないような気がするんです。
An.:  そういった信仰的な部分が、若い女性の「ピアスをしたい」という願望の陰に潜んでいたとしたら?
Dr.:  それを頭ごなしに禁止しても、納まるものではなさそうです。
An.:  却って、親や教師に隠れて自分たちでピアシングすることが増え、その結果感染を引き起こすなど、不潔な状況下でのピアシングが多くなることも・・・・・・。
Dr.:  隠れて、自分たちでピアシングする若い女性も、やはり少なくはありませんが。
 次回ご説明しますが、その実態は結構恐いものがあります。
An.:  自分の運勢を変えて、早見優さんのようになろう。そう思ってピアシングしたのに、細菌感染のせいで、バイキンマンやアンパンマンのレベルになってしまうのは、なんだかとってもテンションが下がってしまいます。
Dr.:  どうぞ次のOAを、今から楽しみにしていらしてください。
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