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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

fmいずみ ラジオ3443通信 ピアス6

◆番組情報
fmいずみ797「be a live」にて 毎週火曜10:20〜10:30まで放送中‼

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

fmいずみ ラジオ3443通信 ピアス(6)目次

188 ピアスと金属アレルギー

An.: 三好先生、前回のOAでは、ピアスに憧れる余り、親や学校に隠れて自分たちでピアスの穴開け、つまりピアシングをすると、様々の思いがけない病気のもととなってしまう。そんな話題を聞かせて頂きました。
 だって自分たち仲間でのピアシングでは、氷で耳たぶをマヒさせ、安全ピンどころかまち針やふとん針まで持ち出して、耳たぶの穴開けにチャレンジするって、実際のアンケート結果がそうだったんですもの、ねぇ。
Dr.:  第一に不潔ですから、さまざまのバイ菌による感染が生じます。
 親に隠れてピアシングしていますから、すぐに病院を受診することもできず、しかも初めて耳たぶに穴開けをしたんですから、治療目的で穴を閉じてしまう勇気も湧きません。
An.:それじゃあ、手のつけようがない(笑)。
Dr.: ピアスのキズから、バイ菌感染を起こし、せっかくのきれいなピアスが膿にまみれているだけじゃなくって・・・・・・。
An.: ピアスの光が失われると、魔よけの役目を果たしませんし(笑)。
Dr.: 耳たぶの軟骨に炎症を起こして、耳全体どころか首のまわりが腫れあがって。
An.: それって、とっても痛そうですね?
Dr.: 皮下膿瘍って言うんですけど、首回りが膿で不気味に膨れるんです。
An.:それじゃ、お医者さん行きですね(笑)。
Dr.:せっかくのピアスが、腫れた皮膚の中に埋もれてしまっていて、膿瘍を切開してピアスを取り出す必要があります。
An.:耳たぶをメスで切って、膿の固まりの中からピアスを探り出すんですね(笑)。
 江澤は想像したくありません。
Dr.: ですから、ピアシングは安易に考えずに、清潔第一で臨んで欲しいですね。
An.:この頃は、清潔にパッキングされた、ファースト・ピアス用のピアッサーを、見かけることもあります。
Dr.: ふとん針よりは、はるかに清潔なんでしょうけれども(笑)。
An.:先生、江澤は前回、不潔なピアシングでは金属アレルギーの危険性も高くなるって、伺いました。
 それも、ごくフツーに考えればすごく安定した金属である純金つまり24金でも、そうした状況下では発生し易いとか?
Dr.: 安定した金属っていうのはつまり、イオン化しにくい金属で・・・・・・。
An.:ハテナ(?)って感じが江澤にはします。
Dr.: ごく簡単に言うと、錆びにくい金属のことです。
An.:そう言えば純金は、錆びませんね、先生。
Dr.: ですから、純金はイオン化しにくい、安定した金属なんです。
An.: 江澤は、ナットクです!
Dr.: 身につける装身具も、できるだけ安定した金属製品の方が、人体に安全です。
An.: それで純金の装身具は、価値が高いんですね、先生?
Dr.: ことに人体の皮膚、つまり表皮の外側に純金の製品を装用すると、より安全性は高いと断言できます。
An.: 江澤は、これもナットクです。
Dr.: ところが、ことピアスに関してはこの原則も、ワン・クッションおいて考えねばなりません。
An.: どうしてですか、先生?
Dr.: ピアシングとは、人体にキズをつけ、そのキズの内側に金属製品を留置する、一種の外科的処置なんです。
An.: ヘェー・・・・・・。
Dr.: 通常の外科的手術のように、完全に滅菌された環境で、清潔に処置が行なわれれば、まったく問題はありません。
An.: 判るような気がします。
Dr.: 一時的なピアシングによる生キズは、正常な人体の修復作用が働き、ピアシングされた耳たぶのホールにも表皮が再生。まったく他の部位の皮膚とおなじく、人体をカバーするようになります。
An.: そうなんですね。人体の不思議ってところでしょうか(笑)。
Dr.: けれども仲間内だけでのピアシングで、それも安全ピンやふとん針でピアシングしたりすることが多いと?
An.: 不潔な上に、手間取ることがあって、キズは治りにくい。
Dr.: その場合、生キズであるピアス・ホールでは、正常の表皮修復作用がうまくなされるでしょうか?
 それともなかなか生キズが治りにくい、皮下組織剥出しの状態が長続きしているでしょうか?
An.: キズは治りにくい! 江澤にはそんな気がします。
Dr.: 安定した金属の純金も、表皮の外側ではイオン化しません。しかし生キズ状態の皮下組織剥出しの未完成ピアス・ホールでは、人体の組織液に常時さらされるために・・・・・・。
An.: イオン化しちゃうんですね! 先生。
 すると、純金の成分も体内に解けだしたりするのかしら?
Dr.: イオン化した金属成分に体内の蛋白質が付着すると、これは人体にとって異物と認識されます。
An.: 異物が人体内に侵入したら、先生。抗原抗体反応つまりアレルギー反応が発生します。
Dr.: そうすると人体の他の部位でも、金に対するアレルギーのために、炎症が生じます。
An.: 金のネックレスとか、それどころか虫歯治療の金歯だって、アレルギーのために使用できなくなっちゃうんですね!
 先生、江澤は少しコワくなって来ました。ピアシングって、ホントに安易に考えちゃあいけない、深刻な問題だったんですね!!
 本日は、勉強になりました。
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