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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

fmいずみ ラジオ3443通信 ピアス6

◆番組情報
fmいずみ797「be a live」にて 毎週火曜10:20〜10:30まで放送中‼

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

fmいずみ ラジオ3443通信 ピアス(7)目次

189 ピアスの穴の白い糸

An.: 三好先生、ここまでピアスについての知られざる逸話の数々を、教えて頂いたんですけれども。お聞きしたいことが、もう1つ。
ピアスについての「神話」と言うべきなんでしょうか、「現代伝説」って表現すべきなのでしょうか。
先生にお話しすると笑われそうで・・・・・・、ちょっとお聞きしにくい内容なんですけれども・・・・・・。
Dr.: 何でしょう、江澤さん。私は江澤さんのおねだりに弱いので、聞いて頂ければ何でもお答えしますよ(笑)。
An.: 先生は、もちろんお聞きになったことはありませんでしょうけれど。
私たち若い女性の間では、とっても有名なコワ~イお話なんです。
Dr.: 江澤さんにコワイものがあったなんて、私はちっとも知りませんでしたが(笑)、それはいったい何のことでしょう?
An.: 女子高校生たちが、親に隠れて自分たちでピアシングをしたところ、開けたピアスの穴から白い糸が出てきて、それを引っ張ったら眼が見えなくなってしまったんですって!
高校生の間では、その白い糸は視神経つまり眼に行っている神経で、それを引き千切っちゃったから失明したんだっていう・・・・・・。 そんな恐怖の言い伝えです。
Dr.: 江澤さん。ここに池田香代子さんの編集した、「日本の現代伝説 ピアスの白い糸」という白水社の本があります。
An.: センセ、本当に「ピアスの白い糸」ってタイトルですねぇ?!
Dr.: この中に、噂の具体例がいくつか提示されていますので、お見せします。
江澤さんの美しい声でぜひ朗読を(笑)。
An.: 先生この本には、様々の現代伝説が、聞き取ったそのままの形で収録されているんですねぇ・・・・・・。読みます!
“ピアスの白い糸
耳たぶにピアスの穴をあけるのに、ちゃんとしたところへ行かないで自分であけた子がいて、そのあと気がつくと、そこからすごく細い、糸くずみたいなものが出たんだって。それでなんだろうなーと思って引っ張ったら、つつーっと伸びてきて、だからもっと引っ張ったら、急にぷつん、て感じがして同時に目の前が暗くなっちゃったんだって。
その糸みたいなものっていうのが、実は視神経で、それを引っ張ったから切れちゃって失明しちゃったという、ホントの話だって。怖いよね、耳、あんまりいじっちゃいけないって”
先生、この話にはちゃんと「出所」まで添えてあって、ですね。
“都内の病院に勤務する20歳くらいの女性から、1983年ごろ本書の編著者が聞き取る”
となっています。実際に噂話として会話されていた内容だということですよね(笑)。
Dr.: 本書には、まだまだ興味深いことが書き添えられていますよ。
続きをどうぞ!!
An.: 読みます。
“このハナシは今でも相当にポピュラーである。某出版社の女性編集者が最近になってこのハナシを聞き、面白いと思って同僚たちに話したところ、全員が知っていたという。” ですって、先生。
実は江澤が、先生に笑われるかと思って質問しづらかったのは、このハナシの内容なんです(笑)。
Dr.: 江澤さん一流の第六感でも、ピアスの謎は解き得なかったんでしょうか(笑)?
An.: このOAを収録するのはちょうどお昼ご飯の直前なので・・・・・・。
Dr.: 江澤さんの超一流の頭脳に、栄養が足りなくなる瞬間なんですね(笑)?
もう少し、本書を紐解いてから、謎解きにかかりましょう!
もう1話、朗読してください。
An.: 次のお話です。
“友達が「絶対ピアスしない」って言うの、どうしてかっていうと知り合いの女の子がピアスをして、その穴から白い糸が出て、それをなんだろうって引っ張ったら、目の玉がくるんって引っくり返っちゃって、失明したんだって。”
先生、このお話も出所がしっかりしていて、“1993年9月、東京都小平市の30代の主婦から本書の編著者が聞く”となってます。
お話自体が実際に存在したことは、事実だったみたいです。
三好先生、これらのお話は真実なんでしょうか?
耳鼻咽喉科専門医の眼から見て、医学的な背景が存在するんでしょうか。それとも若い女性のピアス信仰に関連した、ただの空想的な噂話に過ぎないんでしょうか?
先生、真実を一言でどうぞ!!
Dr.: はっきり言って、こうした女性のまとまりのない噂話に関しては、「迷信に近い」みたいな偏見にとらわれてしまい、その真相に迫ろうという意欲を持つ専門医は皆無です。
しかし医学の発展は歴史的に見ても常に、それまでの常識では説明のつかない現象が人間に発生したとき、なんらかの予見や先入観を持つことなく、虚心坦懐に事実に迫ることからスタートしています。
An.: と言うことは、これらピアスに纏わる数々の不可思議なお話も、決して迷信などではなく、むしろ医学的・科学的な理論から明快に説明できる現象だと。
三好先生は、そうおっしゃるわけですね!!
Dr.: (笑)江澤さん、どうぞお手やわらかに。「ピアスの白い糸」のお話を整理すると、次のようなことになりますね。
つまり、若い女性が自分たちで安全ピンなどでピアシングしようとしたところ、開けたピアスの穴から白い糸が出てきて、引っ張ったら目が見えなくなった。
「目が見えなくなった」あたりのお話はいろいろで、目玉がくるんと回ったとか、失明するのではなく顔面神経マヒを生じて顔が曲がらなくなった、という結末となることもあるようです。
ですが、耳から白い糸が出てきたというお話は共通です。
それからもう1つ、江澤さん!
An.: はい、何でしょう?
Dr.: 現実に失明したり、顔面神経マヒを発症した人間が確認されていないことも・・・・・・。
An.: それも共通ですよね(笑)。
ってことは、実際にはピアスで失明した人は、存在しない(笑)。
それじゃあ、「白い糸」も幻(笑)?
Dr.: いいえ、「白い糸」は実在します。
次回、お見せしますので、お楽しみに。
白い糸を引っ張ると… 白い糸を引っ張ると…


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