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みみ、はな、のどの変なとき

90 良い枕と悪い枕

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繰り返しますが、いびきが発⽣するのは気道が狭く、その摩擦⾳の⽣じることがそもそものきっかけです。
 ですから睡眠中に気道がちゃんと確保されていないと、空気の抵抗が⼤きくなっていびきをかくことになります。

余り知られていないことではありますが、気道の状態と寝具とは深い関係があります。 つまり固い枕や⾼過ぎる枕を使⽤し、さらに軟らか過ぎる布団と組み合わせて使った場合には、⾸が強く曲げられるので気道もかなり曲がってしまいます。

つまり枕と布団のミスマッチがあると、すごいいびきをかくこともある訳です。

⼗分な睡眠が取れて、しかもいびきを⽣じにくい枕として次のいくつかの条件を充たすものが望ましいと考えられます。ぜひ、枕を選ぶときの参考にしてください。

・固過ぎず軟らか過ぎず、寝⼼地の良いもの○⽴っているときと同じ⾃然な姿勢の取れるもの
 ・寝返りが楽に打てるもの
 ・通気性のある素材で、頭が蒸れたりしないもの
 ・横向きになったとき、下になった肩がしびれないもの

なお、注意すべきは「安眠枕」と表⽰されている製品の利⽤法です。つまりこの「安眠枕」は、通常の仰向け寝のための枕であることが多いと考えられます。と⾔うことは、いびき防⽌のための横向き寝には適していないということになります。いびきを制御するためには横向き寝が⼀番ですから、むしろ横向きに寝たときに下になった肩がしびれてしまわない⾼さを持った枕を、まず選んでください。

なお、枕と布団の組み合わせによって気道の通過性が変わって来る訳ですから、両者の相性にも当然ながら気を使う必要があります。と⾔うのは、その⼈の体に合った枕を使っていても、ふかふかで体の沈み込む布団を組み合わせたのでは、⾼過ぎる枕を使⽤したのとまるで変わりはありません。
 寝具の組み合わせの基本は、固めの布団(敷き布団)には固めの枕を、柔らかめの布団には柔らかめの枕を、それぞれ組み合わせることだと思います。

こんなふうに、寝具の調節で治まるいびきは、病的ないびきではありませんので。

 

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