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2020年12月号(No.310)

202011_タイトル

はじめに

冬になると体調を崩して、寒空の下で鼻水を啜るなんて経験をした方も多いのではないでしょうか。  
でも、放っておくと鼻の奥の炎症が進んでしまい副鼻腔炎になる事も少なくありません。  
今回は、昔は良く見掛けたハタたれ小僧さんにまつわるお話をご紹介します。

実は病気だったハナたれ

昔なつかしいハナたれ小僧。青っぱなでそで口をテカテカに光らせていた。あれは慢性副鼻腔炎(蓄膿症)によるものでした(図1)。

図01

 

最近そんな小僧さんはめったに見掛けなくなりましたが、冬のとくべつ寒い時期の風邪の流行ったあとなどに、時々見られることもあります(急性副鼻腔炎と言います)。

これは鼻の穴(固有鼻腔)の脇の目の下の部分(副鼻腔)に炎症がおき、化膿して膿が溜まってしまったものです。ですから鼻の穴の中を覗くと(図2)、膿がたくさん流れ出ています。

図02

 

検査はまずレントゲンをとり、副鼻腔内の粘膜の腫れや膿の溜まり具合を確認します(図3)。

図03

 

次いで鼻づまりの検査(図4)をし、鼻腔粘膜の腫れの程度をチェックします。腫れがひくと、副鼻腔炎は治り易くなります。

図04

 

治療は固有鼻腔粘膜の腫れをなくし、副鼻腔に溜まってしまった膿が自然排泄され易くすることが目的です。そのためにスプレーで鼻粘膜収縮剤を鼻腔に塗布し、鼻粘膜の状態を改善。さらにネブライザー(図5)で、炎症をおさえる薬剤を鼻腔全体と副鼻腔に行き渡らせます。

図05

 

内服薬は、消炎酵素剤と時に抗生物質が使用され、副鼻腔の膿が溶けて流れ易くなるよう、働きます。鼻処置はその作用を助けるのです。

治療開始直後は一時的に鼻汁(はなみず)が増え、悪化したように見えることもあります。しかしこれは、単に薬剤の効果が現れただけです。決して心配いりません。

急性副鼻腔炎は冬季に多く、春先から少なくなって来ます。早めに治療を開始し、こじらせて慢性化しないようにしましょうね。

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