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2021年6月(No.316)

水彩画と随筆19

絵・文 渡邉 建介

院長 三好 彰

はじめに

私の従弟である渡邉建介先生より、著書「水彩画と随筆」を拝受しました。渡邉先生は2011年に大学を退職後、その記念として描きためた水彩画をまとめた1冊目の画集を出版されました。

渡邉先生は、生涯を通じて水彩画を描き続けると決心し、2冊、3冊と版を重ねられて2019年に4冊目の発行と相成りました。

ご自身が訪れた世界各地の風景を、彩り豊かな水彩を用いて情感あふれる作品に仕上げられています。

本誌では、渡邉先生の珠玉の作品の数々をシリーズでご紹介いたします。

作品名「エズ」

南仏のコートダジュールには山の上に寄り添うようにして家が建っている鷹ノ巣村が100ほどある。エズはニースとモナコの間の地中海に面する切り立った山の上にある村だ。こんな不便な所に村が出来た理由はサラセン人から身を守るために村を作ったのが始まりだそうだ。村の中に入ると細い通りが迷路のように入り組み敵が容易に攻めてこられない構造になっている。中世のたたずまいが残る町並みに入り込むと中世にタイムスリットしたような感覚になる。

図01

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