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みみ、はな、のどの変なとき

12 子どもの急性中耳炎

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寒い時期、特に⾵邪の流⾏っているときに⼦どもが⽿の痛みを訴えたら、まず急性中⽿炎を考えねばなりません。通常熱があったり、⾵邪の他の症状を伴いますので、容易にそれと想像がつきます。ただ、かぜの治った直後もしくは⾵邪の治りかけに、突然急性中⽿炎が発症することもあります。油断は禁物なのです。

この急性中⽿炎は、⾵邪をひいたときにのどの炎症が、⽿管という⽿とのどの裏をつなぐ管を通して中⽿に波及するために発⽣します。けっしてお⾵呂などで、⽿に⽔が⼊って中⽿炎になる訳ではありません。
 急性中⽿炎の⽿の痛みは刺すように激しく、⼦どもは転げ回るようにして痛がります。この痛みは細菌感染で中⽿腔に膿が溜り、内側から⿎膜を強く圧迫するために起きるもので、膿が⽿だれとなって⿎膜の外へ出てしまえば、うそのように痛みは無くなります。⼦どもが激しい⽿の痛みを訴えた後にその⽿から膿が出て来ると、傍⽬にはひどく悪くなったようで⼼配です。特に、その膿に⾎が混じっていたりすれば、なおさらのことです。けれども実際にはそれで痛みは無くなりますし、不安を募らせる必要は実はまったくありません。

急性中⽿炎になって⽿⿐科医へ⾏くと、耳鼻科医は⿎膜の内側に貯留して⿎膜を圧している膿を外へ出そうと、⿎膜に⼩さな傷をつけます。これを⿎膜切開と⾔って、先に述べたような理由から、⽿の痛みをすぐに楽にしてやる最良の⽅法です。⽿⿐科医から、⼦どもの⽿を切開するとか⿎膜を切る、などと説明されて怯えてしまう親の⽅もおられますが、まるで⼼配は要りません。”⽿なし芳⼀”になってしまう訳では、もちろんありませんから。

こうして⿎膜切開をした後、あるいはその必要性が無く切開しなかった場合でも、抗⽣物質と消炎鎮痛剤の処⽅が⾏なわれます。それを⼦どもに服⽤させ、2〜3⽇は少しおとなしくさせておかねばなりません。当⽇は、お⾵呂を控えさせた⽅が賢明です。お⾵呂も結構体⼒を消耗しますし、⽇本の家庭の⾵呂場は冷たい⾵の吹き込む環境にあったりして、湯冷めしてしまうのも⼼配です。
 夜間、突然⽿が痛くなってどうしようもないときには、痛みを少しでも和らげる意味で⽿の周りを冷やし、市販の痛み⽌めをのませてください。⽿⿐咽喉科が遠くてとても⾏けないときには、かかりつけの家庭医に相談するのも良いと思います。ただ、余裕があったら⼀度は⽿⿐科医に診せておくことが、後に述べる滲出性中⽿炎を予防する⽬的からも必要です。

 

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