3443通信3443 News

 

みみ、はな、のどの変なとき

55 大人の鼻づまり

前話  目次  次話

 

中学⽣からそれ以上の年齢で、いつもいつも⽚⽅の⿐のみがつまっているようなら、⿐中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)を疑います。
 これは、⿐の真ん中の⾻が成⻑に伴い左右どちらかに曲がり、結果的に⼀⽅の⿐づまりが持続するようになったものです。けっして病気というわけではなく、⽇本⼈のほとんどは少しこの⾻が曲がっている、と⾔われます。ただ、それに加えてアレルギー性⿐炎その他の⿐疾患が併存すると、⿐づまりがかなりひどくなります。あまりに⿐づまりがつらい場合や、彎曲がアレルギー性⿐炎等の治療に差し⽀える場合には、曲がった⾻をまっすぐにする⼿術が考慮されます。

⼦どものときに蓄膿症があり、いつも⼆本棒を垂らしていた記憶のある⼈。そんな⼈が⼤きくなってから、常に⿐づまりを覚えるようでしたら、⿐茸(はなたけ)つまり⿐のポリープの可能性があります。⿐茸は、副⿐腔炎の治療が⼗分でなかったために⿐粘膜の腫れがひどくなり、ポリープ状にふくらんで極端な⿐づまりを起こすものです。後述するような理由から、ポリープが存在して⿐づまりがあると、副⿐腔炎は⼀層治りにくくなります。もちろん⼆本棒のことをご本⼈が忘れるはずもなく、うすうす⿐づまりの原因について、⾃分で気付いているはずです。症状がかなり重くなるようでしたら、⼀度は⽿⿐科医に診させてください。ずいぶん楽になると思います。

以前副⿐腔炎の⼿術を受けたことのある⼈が、術後10年くらいたってから、再び⿐づまりを起こすこともあります。⿐の脇、ほっぺたのところが腫れぼったく、痛みがあります。腫れた部分を押してみると、痛みがますます強くなります。これは術後性上顎嚢胞(のうほう)と呼ばれ、前回の⼿術の後に膿が溜まったものです。痛みがあまりに激しく薬で抑え切れないときには、切開して膿を出してやる必要もあります。昔蓄膿症の⼿術を受けたことのある⼈でこんな症状があったら、こじらせないうちに⽿⿐科医へどうぞ。

⾼⾎圧の治療で降圧剤を服⽤していると、⿐のつまることがあります。つまり降圧剤の種類によっては、⾎圧を下げるために体のすみずみの⾎管が拡張するよう、作⽤します。⾎圧は⼼臓の⾎液拍出量と、体のすみずみの⾎管の抵抗によって決まります。体の⾎管の抵抗が⼤きければ⾎圧は上がり、抵抗が少なければ⾎圧は下がります。ですから体中の⾎管を拡張してやれば抵抗は少なく、⾎圧は下がるのです。そんな働きを持つ降圧剤もありますので、そういった薬剤を服⽤中には体の⾎管が開いてしまいます。すると⿐の⾎管まで広がってしまうので、結果的に⿐づまりになってしまう。そう考えられます。

この場合、⾃分では降圧剤の影響による⿐づまりかどうか、厳密には良く判りません。⼀応⽿⿐科医で⿐の病気の存在しないことを確かめ、それから⾼⾎圧の治療をお願いしている主治医に、その旨申し出てください。

中年以降、成⼈病年齢の⼈で⿐がつまるようになって来たら、ことに⿐⾎や⻭ぐきの腫れ、涙⽬などの症状が出現したなら、早めに⿐の腫瘍の検査を受けてください。⿐づまりに限らないのですが、成⼈病年齢では悪性腫瘍なども頭の⽚隅に⼊れて、⽤⼼を怠らないことです。

⿐づまりに猛烈なくしゃみと⿐みずを伴ったら、それは現代病の最前線・アレルギー性⿐炎です。流⾏の先端という訳ですが、そんなのちっともうれしくありません。

 

前話  目次  次話

[目次に戻る]