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2021年12月(No.322

 

映画「奇跡の人」鑑賞レポ1

医事課 伊藤 杏華

【医事課】 伊藤 杏華

 

当院で実施している朝のスタッフ勉強会。
 そのテキストに登場したのが、奇跡の人と言われた視覚・聴覚の盲聾者(もうろうしゃ)のヘレン・ケラーです。
 彼女の実体験を題材とした映画作品「奇跡の人」の鑑賞レポートをご紹介いたします。

驚きの実話

まず「奇跡の人」が実話だということに驚きました。電話を発明したグラハム・ベルは元々言語療法士で、ヘレンにサリヴァン先生を紹介したのもベルだったということを3443通信で知り、こんな出会いの奇跡があるのだと感動しました。
 見えない、聞こえない、話せない(三重苦)というのは、真っ暗な海の底で生きているようなものです。ヘレンは家族からもペットのように扱われ、癇癪持ちで可哀相な子として育てられていましたが、その癇癪は「私をここから出して」という心の叫びだったのかもしれません。サリヴァン先生は「言葉さえわかれば世界をあげられる」「物には名前がある」ということを指文字で懸命に教えました。私から見てその指導は大変厳しいように感じました。しかし、サリヴァン先生は甘やかすことと愛することは違う、哀れみと愛情は違うのだと、そこから助け出したいという思いが強いからこそのスパルタでした。

「知りたい」「伝えたい」は人間の原動力になるそうです。サリヴァン先生はヘレンを1人の人間として見ており、そしてなお忍耐と信じる力がありました。また、サリヴァン先生自身、視覚障害者であることから痛みを知っているからこそ、ヘレンに寄り添うことができたのではないかと思いました。それでも諦めず続けることは、何においても本当に難しいことです。そんなサリヴァン先生の努力が、ヘレンにも徐々に伝わっていったのかもしれません。「w-a-t-e-r」の指文字が水を表す「名前」なのだとヘレンが気付いた瞬間は暗闇に大きな光が差したような衝撃でした。

 晩年ヘレンは「障害は不便である、しかし不幸ではない」と言っています。確かに良き指導者、良き理解者に出会えたことは本当に幸せなことだと思います。今新人として学ぶべき立場の私ですが、教える側にまわった時にも「信じる・諦めない・相手の立場を理解する」というサリヴァン先生の心を1つの指針としてやっていきたいと思います。1つの小さな出会いも奇跡、1つの小さな気付きも奇跡だと思うからです。

図01
20世紀 フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン株式会社

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