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2022年1月(No.323)

 

水彩画と随筆26

絵・文 渡邉 建介
院長 三好 彰

図01

 

はじめに

私の従弟である渡邉建介先生より、著書「水彩画と随筆」を拝受しました。渡邉先生は2011年に大学を退職後、その記念として描きためた水彩画をまとめた1冊目の画集を出版されました。
 渡邉先生は、生涯を通じて水彩画を描き続けると決心し、2冊、3冊と版を重ねられて2019年に4冊目の発行と相成りました。
 ご自身が訪れた世界各地の風景を、彩り豊かな水彩を用いて情感あふれる作品に仕上げられています。
 本誌では、渡邉先生の珠玉の作品の数々をシリーズでご紹介いたします。

作品名「シャトーホテル」

「エレ・エ・シャトー」に加盟している南仏でも飛びきり上級ホテルがある。ホテルのクオリティーを保つため、ときには抜き打ち調査もあるそうだ。一度はそんな質の高いホテルに泊まってみたいと常々思っていたが財布の中身を考えると今まで実現していなかった。
 今回思い切ってグラースにある「ラ・パスティード・サンタントワーヌ」というホテルを予約した。1000年の樹齢を超えるオリーブの木々に囲まれた広々とした敷地の中に木造のホテルが建っていた。2つ星の評価を受けたレストランが売りである。盛装をしてテラスにあるテーブルに着席した。一番乗りの客だった。

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