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2023年12月 No.346

 

水彩画と随筆49

絵・文 渡邉 建介
院長 三好 彰

P.00


はじめに
 私の従弟である渡邉建介先生より、著書「水彩画と随筆」を拝受しました。渡邉先生は2011年に大学を退職後、その記念として描きためた水彩画をまとめた1冊目の画集を出版されました。
 渡邉先生は、生涯を通じて水彩画を描き続けると決心し、2冊、3冊と版を重ねられて2019年に4冊目の発行と相成りました。
 ご自身が訪れた世界各地の風景を、彩り豊かな水彩を用いて情感あふれる作品に仕上げられています。
 本誌では、渡邉先生の珠玉の作品の数々をシリーズでご紹介いたします。

随筆名「堤、朝蔭教授就任披露パーティー閉会の辞」
 本日はお忙しいところ堤、朝蔭両教授の就任披露パーティーにご参列いただき、主催者を代表して深く御礼申し上げます。
 東京医科歯科大学の耳鼻咽喉科は初代堀口先生から4代目の喜多村先生まで71年にわたって栄光の歴史を刻んでまいりました。私が生まれたのが終戦の年ですので、医科歯科大学耳鼻咽喉科は私の年と同じだけの長い歴史を刻んできたわけです。しかし初代から4代目まで教室出身者が教授として教室を主宰するチャンスがありませんでした。同門会一同は教室出身者による教授誕生を長い間熱望してまいりました。そしてこの度教室出身の堤先生が5代目教授に就任なさいました。我々同門会の喜びが如何ばかりだったかは想像を絶せるものでした。私は堤先生とは獨協越谷病院で5年以上仕事を共にした事があります。

 専門は眼球運動を数式にして解析するという難しい分野ですが、臨床では一言でいえば耳鼻科全般にわたる手術の天才です。きっと研究臨床の上で大飛躍を遂げること間違いないと確信しております。

 朝蔭先生は東京大学から頭頚部外科教授にご就任になりましたがそのルーツは前任教授と同様の国立がんセンターにあると考えます。
 国立がんセンターには40年前から当教室から頭頚部外科に常に人材を派遣し交流を保ってきた病院です。したがって医科歯科大学の頭頚部外科にはしっかりと国立がんセンターの伝統が根付いています。朝蔭先生もきっとその点はいち早くお気づきになった事と思います。癌研頭頚科部長の川端先生も当教室の出身者です。医科歯科が日本の頭頚部外科を先端的な仕事でリードする事になると思うと同門会としても大変誇らしく思います。

 両教授ともまだ年齢が若いです。あまり目先の事にこだわらす10年先を見据えて教室の発展に邁進していただきたいと思います。同門会としてもできるだけの協力をしていこうと先日の役員会でも決意を新たにしたところです。これからのご活躍を祈念して閉会の言葉といたします。

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