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3443通信 No.367

 

元在北京日本大使館大使 垂秀夫さん作
「悠久の時空」12(終)

院長 三好 彰


はじめに
 2013年9月、私がアレルギー調査で毎年訪れていた中国を訪問した際、当時は在北京日本大使館の政務公使だった垂 秀夫さんと出会いました。その経緯については記事『シンガポール大使館レセプション』(3443通信 No.355 https://www.3443.or.jp/news/?c=18917)に詳しいですが、大国中国に対して「言うべきことは毅然とした態度で言う」という姿勢でのぞまれ、まさに闘う大使としてご活躍されました。
 そして2023年に退官された垂さんは、趣味であった写真家として活躍の場を移され、これまで中国で撮りためた珠玉の写真の一部を写真カレンダー『悠久の時空』として発行されました。

 これまで全12回でお送りした本シリーズも今回で終了です。

10 福建省霞浦
福建省霞浦


 海に面した福建省の北東部にある霞浦は、知る人ぞ知る絶景の撮影スポットとして有名です。湾に浮かんでいるのはこの地の名産である昆布や海藻を養殖している干潟の光景です。この地方では非常に恵まれた海産物が一年中水揚げされ、屋台街にはまるで海洋博物館のような多種多様な海の幸が並べられています。
 その歴史も古く1700年以上に渡って人の入れ替わりがあったため、特に方言の差が激しい地域とも言われています。

【著作紹介】

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中国共産党・政府内に人脈を張り巡らせ、機密情報を誰よりも早く入手し、理不尽な恫喝にもけっして屈しない――異能の外交官「秘話満載」の外交秘録!

垂 秀夫(たるみ ひでお)
 1961年大阪府生まれ。大阪府立天王寺高校、京都大学法学部卒業。1985年、外務省に入省。中国語研修組(チャイナスクール)として、一貫して中国・台湾に関わってきた。在中国日本国大使館書記官、在香港日本国総領事館領事、財団法人交流協会台北事務所総務部長、アジア大洋州局中国・モンゴル課長、在中国日本国大使館公使、外務省大臣官房総務課長、外務省領事局長、外務省大臣官房長などを歴任。独自の人脈からもたらされる極秘情報は、その正確性と速報性で一頭地を抜き、「垂情報」として高い評価を受けてきた。同時に、中国の恫喝に屈しない姿勢から「中国共産党が最も恐れる男」とも呼ばれた。2006年には日中戦略的互恵関係の構想を発案する。2020年より在中国日本国特命全権大使(第16代)に就任し、2023年12月退官。現在、立命館大学教授。

【公式】垂秀夫 Official Website

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