3443通信3443 News

 

3443通信 No.381

 

三好耳鼻咽喉科クリニック ラジオレポート
ラジオ3443通信「ほら吹き男爵の冒険②」

図


 耳・鼻・喉に関する病気を扱う「三好耳鼻咽喉科クリニック」の三好彰院長は、耳鼻咽喉の診療に携わって45年。今回は2015年9月にfmいずみで放送された内容を紹介します。
[An.…江澤アナウンサー、Dr.…三好院長]

「ほら吹き男爵の冒険」②
An.
 三好先生、前回は世界で初めて発見された花粉症、つまり「カモガヤ花粉症」が、日本では昔は、あまりみられなかった。そんな話題を聞かせていただきました。
Dr.
 カモガヤは牧草ですから、畜産の習慣のなかった江戸時代の日本には、当然少なかったんです。
An.
 江戸時代の日本に牛や馬がいなかったわけでは、まさかありませんよね?(笑)
Dr.
 江戸時代の牛馬は農業専用に使用されていましたから、畜産用ではありませんでした。そんな中でも「四つ足」でない、鳥肉はよく食べられていたようで…。
An.
 民話で有名な「かも捕り権べえさん」からも、カモの猟が庶民レベルで一般的だったことが分かります。
Dr.
 かも捕り権べえさんは、たくさんのカモを眠っている夜のうちにひもで結びつけてしまった。
An.
 朝日に目が覚めて、一斉に飛び上がったすごいカモの飛ぶ力に、空中高く舞い上がってしまいましたが、お寺の五重の塔のてっぺんにしがみついて、命だけは助かったんでしたよね(笑)。
Dr.
 似たようなお話がドイツにもあることを、江澤さんは酒田市のお母さんから聞かされていたんでしたよね? 山形県の酒田市は、当時の日本でも文化レベルのすごく高い街でしたから…。
An.
 そのお話は「ミュンヒハウゼン男爵の冒険」、別名「ほら吹き男爵」の物語っていうんですけどね。江澤は夜になると母親からおとぎ話をたくさん聞かせてもらって…。
Dr.
 ぐっすり寝つくんですね(笑)
An.
「ほら吹き男爵」のストーリーも、耳の奥で母親の懐かしい声で、まだ聞こえるような気がします。
Dr.
 江澤さん。面白いのは「権べえさん」があくまで昔話の一種、言い伝えであるのに対して「ミュンヒハウゼン男爵」は、実在の人物が存在したってことです。
An.
 えっ、実話なんですか(笑)?
Dr.
 1720年5月11日に生まれ、97年2月22日に亡くなった、ヒエロニュムス・カール・フリードリッヒ・フォン・ミュンヒハウゼン男爵という、ドイツの貴族がいたんです。
An.
 その方が「ほら吹き男爵」?
Dr.
 この人物は軍務を終えて30歳で引退生活に入りますが、狩猟と、暖炉の前での面白話を亡くなるまで続けた人だったんです。その空想談をまとめた本が基になって、劇の脚本になったり映画のテーマになったりして、今でも有名なんです。
An.
 じゃあ、基になる本も存在するんですね?
Dr.
 ところが、その原本の題名が長くって。「ミュンヒハウゼン男爵の奇想天外な水路陸路の旅と遠征、愉快な冒険」という名前なんですけど、ね(笑)。
An.
「ほら吹き男爵の冒険」で、江澤には十分理解できます(笑)。
Dr.
 そんな古典的なお話を、江澤さんに聞かせてくださったお母さんは、やっぱりすごい教養のある方でして。江澤さんの生まれ育った酒田市の雰囲気と、無関係ではなさそうです。
An.
 酒田市って、そんな街だったんですね? 次回、ぜひそのお話を聞かせてください。

[目次に戻る]