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みみ、はな、のどの変なとき

84 いびきはなぜ発生するのか

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昼間呼吸をしているときにはいびきをかかないのに、夜間寝ている際にいびきをかくのは、理由があります。

いびきに際して⾳源となり易い⼝蓋垂や軟⼝蓋の粘膜は、昼間は緊張がかかり呼吸のときも振動しにくいものです。けれども夜間の睡眠時には、のどの粘膜は弛緩し呼気や吸気の通り過ぎる度に摩擦を⽣じ、震えることとなります。ことに仰向けに寝ると弛緩した粘膜が下垂し、気道(空気の通り道のことです)を狭くします。⾆根部も沈下し、そこでも気道が狭くなります。狭くなった気道を空気が通る度に摩擦⾳がしますが、それがつまりいびきとなります。

さらに気道の狭窄が極端になると、気道が⼀時的に閉塞することもあって、睡眠時の無呼吸に⾄ります。この無呼吸の状態を、睡眠時無呼吸症候群と呼んでいます。
 こうした仰向け寝時のいびき増強現象は、⼀つの教訓に繋がります。つまり上向きに寝なければ、軟⼝蓋や⼝蓋垂そして⾆根部の粘膜の下⽅への落ち込みは無く、いびきをかきにくいはずです。

これはいびきや無呼吸の改善策に、応⽤できるはずですし、その実際については後に詳しく述べます。

 

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