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みみ、はな、のどの変なとき

83 いびきは健康の証か?

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いびきは健康のシンボルだ。そう考えている⼈は、今でも皆無ではありません。でもいびきは他⼈に迷惑となるだけでなく、本⼈の健康にも深刻な問題なのです。
 いびきというのは、⿐やのどを通過する空気が粘膜を擦る、いわば⼀種の摩擦⾳です。ですから、⿐やのどの空気の通るスペースが狭いといびきになる訳で、いびきをかく⼈は少ない空気を呼吸していることになります。つまりいびきの⼈は、他の⼈よりも睡眠時の吸⼊酸素量が⽋乏気味となり、1⽇の3分の1を酸⽋状態で過ごしている訳です。

こんな慢性の酸素⽋乏が続いたら、とても体に負担がかかります。

いびきのために⾼⾎圧になったり、⼼不全や脳卒中を⽣じかねません。なぜなら全⾝に届く酸素が少ないと、体は⾎圧を上げて酸素を無理に体の隅々まで送り込もうとしたり、⾚⾎球を増やして効率良く酸素の運搬を⾏なおうとします。すると⾎液が濃くなり、⾎管の中で固まり易くて⾎栓を⽣じがちとなるのです。

いびきはまるで健康のシンボルなどではなく、むしろ短命のもとかも知れません。

 

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