3443通信 No.374
ラジオ3443通信「開院20周年とかっぱの太ちゃん」
ラジオ3443通信は、2010年から毎週火曜10:20~fmいずみ797「be A-live」内で放送されたラジオ番組です。
ここでは2013年1月22日OA(オンエアー)された、学校健診にまつわる話題をご紹介いたします。
100 開院20周年とかっぱの太ちゃん
An.
三好先生、ラジオ3443通信がこのOAで100回目を迎えます。
Dr.
100回目のOAと言うと、・・・・・・江澤さん。このOAはいつから始まったんでしたっけ? あんまり昔のことで、私は忘れてしまいました(笑)。
An.
先生、記念すべき第1回のOAは、2010年2月2日でした。
Dr.
そうすると、この100回目のOAまで約3年間が過ぎたことになりますね!
おまけに、私の三好耳鼻咽喉科クリニックは、1992年の1月23日オープンでしたから・・・・・・。
An.
先生、明日がクリニックの開院記念日ですよ!
Dr.
実は昨年のことになりますけれど、当院の開院20周年を記念して、市民向け講演会と記念パーティーを開催しています。
An.
記念講演会だったんですね、先生。どういった内容の講演会だったんでしょうか? もちろん、耳鼻咽喉科領域のお話だったわけですよね。
Dr.
このOAではまだ話題になっていないんですけど、難聴児と言って耳の不自由な子どもの教育のお話です。
An.
きっと、とっても重要なお話なんでしょうね。いつかこのOAでも、その話題についてお話を聞かせてくださいね。
あ、そう言えば。三好先生のことですから、おなじみの医学マンガも記念出版しておられるんじゃあ、ないでしょうか。
Dr.
さすがは1を聞いて10を知る江澤さん。今回も記念出版で難聴児についての、絵本を出版しました。
An.
今回はマンガじゃあなくって、絵本だったんですね?
Dr.
障害児の教育という、すごく真剣な内容なんですけれど、障害の克服ではなく、障害とともに人間が成長して行く有様を描きましたから。
An.
ちょっとタッチを変えて、読みやすく。
Dr.
読む人の心に染みるような、そんな絵本にしました。
An.
先生、このOAが記念すべき100回目となりますし、先生のクリニックも明日(あした)21周年の記念日ということで・・・・・・。
Dr.
江澤さん、リスナー・プレゼントの企画のお話ですね。さすが江澤さんは、第六感がサエわたっています。
ここに、リスナー・プレゼント用の絵本を5冊、準備して来ました。
An.
あ、可愛い絵本ですね!
『かっぱの太ちゃん』(図1)ってタイトルなんですねぇ。

Dr.
これは実話なんですけれど。ワールデンブルグ症候群という先天性の病気で、目が青く髪の毛の一部が白く、しかも耳の不自由な疾患があるんです。
An.
生まれつき、耳が不自由なんですね。
Dr.
太ちゃんという名前のこの子は、絵本でも分かりますが、目が青くってすごく可愛いんです。
ただ、一見してほかの子たちと違うことが、分かっちゃうんです。
そして、耳の障害が生後4カ月の時点で判明します。
An.
ご両親は、ショックだったでしょうね。
Dr.
さらに衝撃が、ご両親を襲います。
太ちゃんが生後6カ月のときに、東京生まれのこの子のお父さんが、仙台へ転勤となるんです。
An.
ご両親は仙台は、初めて・・・・・・?
Dr.
障害を持つわが子は、診断してくれた病院のある東京に残し、単身赴任で仙台へとも考えたらしいんですけど。
An.
それじゃあ、あんまりかわいそう!
Dr.
家族は一緒に住むべきだと考えたご両親は、一家で仙台へ引っ越します。
東京の大学病院が紹介してくれたのが、他ならぬ私のところでした。
An.
それじゃあ先生は、生後6カ月の愛らしい太ちゃんと、出会うことになるわけですね?
Dr.
太ちゃんを最初に診たとき私が考えたのは、こんなことでした。
この子が担っている病気や障害について、十分な知識も無いままに、誰一人知る人のいない仙台へやって来て、この一家は孤独に苛(さいな)まれはしないか。そういう問題です。
An.
病気や障害もですが、社会的に適応できるかどうか、なんですね?
Dr.
病気や障害を持った子どもの、そのハンディだけならまだしも、その子と生きる孤独な仙台は一家にとって、どんなにらつらいだろうかと。私はそれを心配したんです。
An.
先生、江澤も心配になってきました。その子は、その一家は、どうなったんでしょうか。今更ですが、何か江澤にできることは無いものかしら、なんて考えちゃいます。
Dr.
私はその場で、宮城県の難聴児を持つ親の会へ電話し、難聴児という障害についての生活面での注意点、そして何より仙台という見知らぬ土地で地元に溶け込んで生きる、生き方のアドヴァイスをもらえるよう、お願いしました。
An.
うまく行きましたか、先生?
Dr.
難聴児を持つ親の会の方たちは、自分たちの子どものときにも、どこで何をしたら良いのか分からずに、すごく苦労した経験があります。親身になって、お世話してくださいました。
An.
良かったぁ・・・・・・。
Dr.
太ちゃんというその子は、その後スイミング・スクールへ入り、「かっぱの太ちゃん」と呼ばれるほど水泳が上手になりました。スクールを通じ、親子ともども地域社会への溶け込みにも成功しました。
An.
それが、この絵本になってるんですね?
Dr.
この絵本は、当院HPから無料閲覧(https://www.3443.or.jp/img/book/manga_12.pdf)できますので、ご興味のある方はお目通しください。
An.
先生、ありがとうございます!
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