3443通信 No.378
みみ・はな・のどのQ&A
「家族にテレビ音量が大きいと言われた」

ここでは、みみ・はな・のどの症状に関する患者さんの疑問について、解説するコーナーです。
【質 問】
「家族にテレビ音量を注意され、難聴になってしまったか心配です」
この頃、テレビを観ていると家族から「音量が大きい」と指摘されることが多くあり、気になっています。自分ではちょうどよい音量だと思うのですが……。職業が自動車整備士のため大きな音のする工場に務めているのが影響しているのでしょうか。
【回 答】
「騒音性難聴と年齢的な問題が考えられます」
他の体の機能にも言えますが、耳の神経は大きい音(負荷)に晒され続けるとくたびれてしまいます。これを騒音性難聴と言います。これが仕事にも関係している場合は職業性難聴とも言い表します。
このタイプの難聴では、日常会話ではあまり使用しない高い音から聞こえが悪くなり、徐々に普段使っている音域の聞こえが悪くなっていきます。そのため、症状の初期には難聴の存在に気付かないことが多くあり、かなり症状が進行してから自覚することがあります。
耳の神経は一度ダメージを受けてしまうと、治療を行っても元には戻りにくく、回復は困難です。可能なら初期症状である高い音が聞こえにくい段階で耳栓などを用いて予防することが出来れば理想的ですが、現実的ではないでしょう。
現状、すでに難聴が進行してしまっている方への有効な治療法は確立されていません。相談された方も、これら騒音性難聴に加えて年齢的な条件もあることが考えられるため、その鑑別のためにも耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。
関連記事
「みみ、はな、のどの変なとき」より「騒音性難聴」
医学コミック「難聴早期発見伝」