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3443通信 No.379

 

ラジオ3443通信「エキゾチックな西双版納」


 ラジオ3443通信は、2010年から毎週火曜10:20~fmいずみ797「be A-live」内で放送されたラジオ番組です。
 ここでは2013年2月26日OA(オンエアー)された、学校健診にまつわる話題をご紹介いたします。

105 エキゾチックな西双版納
An.
 三好先生、前回は高地トレーニングのお話から、高山病の話題も含め『はだしのアベベ』のエピソードを聞かせて頂きました。標高の高い場所では空気が薄く、酸素濃度が低いために酸素欠乏状態になり易いこと。けれどもその低い酸素濃度に慣れると、血液の中の赤血球が増加し体の隅々まで酸素を送り込み易くなるので、持久力がつきマラソンのようなハードなスポーツに強くなること。そんな内容でした。
Dr.
 そんな高地トレーニングを行なう一方、冬虫夏草で栄養補給していたのが、馬軍団の驚異的な記録の元だったんですね。
An.
 三好先生たちの調査グループも、その冬虫夏草で元気いっぱい、調査活動に励む予定だったんですね?
Dr.
 残念ながら、現地のレストランでは冬虫夏草が品切れでした(笑)。また次回の雲南省調査の楽しみに、これはお預けとなりそうですね(笑)。
An.
 三好先生は今回の調査で、その次はどこへいらしたんですか?
Dr.
 今回の調査旅行のハイライトは、実は最後の訪問地・西双版納(シーサパンナ)でした。
An.
 西双版納って、どんな所なんでしょう。
Dr.
 雲南省は中国の中でも、南アジアにもっとも近い部分なんですけれど。その雲南省でも、ミャンマー・タイ・ラオスに隣接している南西部の地域です(図1)。

図02
 図1


An.
 なんだかとても、エキゾチックな感じのする地方みたいですね!
Dr.
 少数民族の多い雲南省ですが、西双版納はイ泰族(たいぞく)のたくさん住んでいる地域です。
An.
 それじゃあ、きっとタイの国と近い関係にあるんでしょうね?
Dr.
 もともとタイ族の人々の住んでいた地域の一部が、そのタイの国になったと聞いています。ですから、国境を隔てていても民族的には近い仲間なんじゃないでしょうか。
An.
 タイ族の文化も、それじゃ恐らくタイの国の風俗に良く似た、雰囲気を持っているんでしょうね。
Dr.
 タイ風の寺院つまり黄金のパゴダが見られ、現地の人は高床式の住宅に住んでいます。西双版納のタイ式民族村は、現地の人たちの住んでいる環境そのままに、テーマパークを作ったので伝統的な住居がとても印象的なんです。
 そして黄金のパゴダつまり仏舎利塔(ぶっしゃりとう、図2)が美しく、信仰心の篤い住民の多いことが分かります。

図01
 図2


An.
 仏舎利って何でしたっけ?
Dr.
 仏様の遺骨を収めた建物のことで、黄金で覆われているので、とても目立ちます。
An.
 高床式の住宅って、たしか正倉院の建物が高床式と聞きましたが、どんな構造なんですか?
Dr.
 江澤さんは、本当に物知りですね!
 シルクロードからの、さまざまの貴重な文化遺産を保存している正倉院は、その保存している中身こそいわゆる西域、つまりウルムチやトルファンそして中央アジアから、カスピ海や黒海のほとりを通ってローマに至る通路の、文化的財産なんですけれど。
An.
 三好先生は、シルクロードもローマも行ったことがありますものね。
Dr.
 江澤さんも今年は、シルクロードにご一緒しますからね!
An.
 楽しみですぅ(笑)。
Dr.
 これらの地域は、乾燥した気候が多く、これらの地域からの文化遺産は、湿気を避けて保存される必要があります。
An.
 でも日本はどちらかと言うと、湿度の高い気候がメインです。
Dr.
 奈良市の東大寺大仏殿の脇に位置する正倉院も、内部に保存する遺産を乾燥させたまま後世に残す、そんな目的から建てられたものです。
An.
 高床式住宅は、南アジアの湿気の多い地域の住宅ですから、住居内部の湿度を下げるような構造になってるんでしょうね。
Dr.
 建物は、地面に直接建てられていると地面の湿気を吸い上げ易く、とてもじめじめします。
 マンションみたいな建物でさえ、高層階に比べて1階は湿度が高く、湿気ってダニが増加したりカビが生えたり、しますからね。
An.
 南アジアでは、なおさらですよね。
Dr.
 もちろん西双版納の民族村のような、自然の気候の中で生活しているような環境では、地面には毒ヘビや有害な昆虫類が住んでいて、家屋内に侵入したりします。
An.
 恐い(笑)!
Dr.
 ですからそうした脅威を避けるためにも、高床式の家が役立つんです。実際民族村の民家の1階部分の柱は、丸木のままではなくって、わざわざ削って角が付くようにできています。
An.
 それはなぜ?
Dr.
 ヘビが柱に巻き付いて、住居部分までニョロニョロ(笑)登って来たりしないよう、角を付けてあるんです。
An.
 想像したくないです(笑)。
Dr.
 暑いですからね、そうした柱を立て屋根を作り、それから床や壁を作ってこうした南方型住宅はできるんですけど。床も壁も風の通り道となるよう、あっさり作られています。
An.
 壁も床も、空気が通り抜けるようにできているんですね。涼しそうですね。
Dr.
 実はこの、外気の通り抜け易い家屋構造も、日本に伝わって来ていて『在来工法』と呼ばれる家作りになっています。
An.
 そう言えば昔の日本の家屋も、夏過ごし易い代わりに、冬は家の中でも外気が入り込んで寒かった記憶があります。
Dr.
 ダニ・アレルギーとの関連で、その話題は後程ゆっくりご説明します。
An.
 本日も時間が無くなりました。お話の続きが、とても楽しみです。
(105話)


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