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みみ、はな、のどの変なとき

23 高齢化社会と老人性難聴

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現代は⾼齢化社会と⾔われ、お年寄りがものすごい勢いで増えつつあります。そしてそのお年寄りは、ほとんど⽬や⽿が悪くなります。⾼齢化社会は⽿⿐咽喉科から⾒ると、⾔わば難聴化社会であると⾔っても決して過⾔ではありません。従って難聴に関して理解を深めておくことは、お年寄りに対しての思い遣りを同時に深めることでもあります。

まずご理解頂きたいのは、⽿が聞こえないということは実は精神的に⾮常な孤独を強いられることだ、という事実です。それは例えて⾔えば、英語の理解できない⼈が⼀⼈でアメリカに放り出されたような感じで、周囲の⼈が何を話しているのかまるで判りませんし、⼼細くってたまらないものです。周りの⼈も、⽿の遠いお年寄りには何を⾔っても通じないので、つい敬遠しがちになります。家族と⼀緒にテレビを楽しもうとするときでも、⽿の遠いお年寄りはテレビの⾳量を上げたがります。すると⼀緒に⾒ている家族には、それがうるさくてかないません。お孫さんからさえ、「おじいちゃんと⼀緒にテレビを⾒ると、うるさいからイヤだ」などと敬遠されたり、⼀⼈でテレビの前に放っておかれることになります。それはやはり、とっても淋しいものです。
 難聴を理解するには、まずその⼼境を判ってやることから始めねばなりません。それが、進⾏する⾼齢化社会の中でお年寄りと共に⽣きる知恵でもあるのでしょうから。

なお、⽿の聞こえが悪いまま放置され、精神的にも構ってもらえないと、お年寄りではボケの進⾏することがあります。ボケ予防のためにも、お年寄りの難聴とその気持ちへの⼼配りは忘れたくありません。

 

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