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みみ、はな、のどの変なとき

93 いびき・睡眠時無呼吸症候群の検査

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いびきや睡眠時無呼吸症候群について本格的な治療を開始する場合には、その背景に横たわる原因疾患について確実に調べておかねばなりません。

中でも、副⿐腔炎やアレルギー性⿐炎など⿐に病気が無いかどうかに関しては、⿐閉による⼝呼吸がただちにいびき・無呼吸につながりかねないだけに、精査しその対策をしっかりと⽴てておくことがとても⼤切となります。
 だって、⼝を閉じ⿐で呼吸させるためのいびき防⽌テープである「ネルネル」を使⽤するにしても、⿐づまりがあっては苦しくて⼝を閉じていることが不可能ですし。

この副⿐腔炎を調べるには、前述のように⿐のレントゲン写真を撮影して副⿐腔の粘膜の腫れ具合を⾒ます。

またアレルギー性⿐炎の検出には、やはり前に記したようなアレルギー学的検査のなされる必要があります。
 本当にどの程度⿐づまりがあるのかを確認するためには、⿐腔通気度検査のなされる必要があります。

さらに、喉頭ファイバースコープ検査という⿐からのどへ直接内視鏡を挿⼊して観察する検査も、⿐からのどにかけてどこが実際に狭いのかじかに⾒ることができて有⽤です。 加えて⾷道内圧測定法を併⽤すると、閉塞性のいびきや無呼吸に際して、どこに閉鎖部位が存在するのかより詳細な情報を得ることができます。
 この⾷道内圧測定法では、圧を感じるセンサーを、上咽頭・中咽頭・下咽頭・⾷道内の4点に挿⼊します。その結果、呼吸に伴う圧の変動が各センサーにより測定されて、これら4点の間のどこで気道が閉塞しているのかが、明確に判明します。

これらの検査法だけでなく、最近はMRIも注⽬されています。と⾔うのは、レントゲンやCTなどX線を使⽤する検査は⾻を写し出すのに適しています。それに対してMRIは、筋⾁や脂肪など軟らかい組織をきれいに描き出します。いびきで振動して摩擦⾳を出すのは、軟⼝蓋や⾆根部など軟らかい部分です。ですからこれら軟部組織の形がはっきり判ると、その対策が⽴て易いのです。
 これらの結果を総合し、治療の⽅針を決めます。

 

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